●サバイバー●取材・執筆/本誌編集部

Biometric Residence Permit (BRP)は取得しているものの、eVisa申請への切り替えを促す案内メール(インビテーション)が送られてきていない人については、「夏以降」に次の段階についての通達が行われる予定だったが、8月6日以降、インビテーションのメールなしにeVisa申請(オンライン)ができることになった。編集部スタッフが試したところ、所要時間は約1時間。申請完了から約1時間(これより長い場合もあるとのこと。なぜ差があるのかは不明)でメールが届き、ホーム・オフィスのサイト上で「ステータス」が表示されているのを確認することができた。

● UKVIとは…「UK Visas & Immigration」の略。ホーム・オフィス内で移民に関する業務を執り行う。本稿でいう「移民局」はこのUKVIのこと。

● UKVCASとは…「UK Visa and Citizenship Application Services」の略。ホーム・オフィスと提携し、「面接」業務を行う。

「UK Immigration: ID Check」アプリをスマホにインストール。

● BRP申請用のオンライン作業はPCのほか、iPadのようなディバイスでも、スマートフォン(以下「スマホ」)でもできたが、eVisaへの切り替え作業の一部については、スマホでなければ対応できない。しかも、ある一定の条件を満たすスマホを使う必要がある(家族や友人など、他の人のスマホを借りてOK)。

● 英政府サイト内の「Guidance: Using the ‘UK Immigration: ID Check’ app」のページにアクセス(https://www.gov.uk/guidance/using-the-uk-immigration-id-check-app)。ここに申請に必要なスマホの条件が詳しく述べられている。アンドロイド、iPhoneのいずれにしてもNFC (Near-Field Communication)機能搭載の機種でなければならない。「Google Pay」や「Apple Pay」などで決済できる機種なら、この条件を満たしている。

● アンドロイド…Android 8.0以上、135MB以上の空き容量が必要。「Google Play Store」から該当アプリのダウンロードが可能(ページ上にリンクが張ってあるので、それを利用すると便利)。

● iPhone…iPhone 7, 7 Plus以上、iOS 15以上、120MB以上の空き容量が必要。「the App Store」から該当アプリのダウンロードが可能(ページ上にリンクが張ってあるので、それを利用すると便利)。

アプリのインストール済みのスマホでオンライン申請をスタート。

● まず、スマホのカバーなどをはずす(パスポートまたはBRPカードのチップ情報を読み取る際に、パスポートやBRPカードにスマホを密着させる必要がある場合に備えるため)。

● オンライン申請に必要な情報は以下の通り。

  • ー 現在有効なパスポート。
  • ー ホーム・オフィスからのメールを受け取ることができるメールアドレス(代理申請者のメールアドレスでも可)。
  • ー 携帯電話番号(代理申請者の番号でも可)。
  • ー BRPナンバー(またはBRPカードの現物)。

● 英政府サイト内の「Get access to your eVisa」のページにアクセス(https://www.gov.uk/get-access-evisa)。「Start now」の緑色のボタンをクリックして申請開始。

● まずはアカウントを作成。以降、地道に質問事項に答え、必要な情報を入力していく。

● 現行のパスポート上、氏名に( )がついている場合、( )は入力できないので注意。( )を省いて入力するのが妥当と思われる。

● 本人確認のために、現行のパスポートかBRPカードのどちらかを選ぶ必要あり。チップ情報をスマホを使って読み取る。

● 本人確認のために、まずは顔を「スキャン」(顔写真の撮影とはまた別)。手ブレに注意。

● 本人確認のために、顔写真を撮影。以下の条件を満たしていない場合、エラーとなり、本人確認の作業をまた一通りやり直すことになる。

  • ー 白っぽい無地の壁などの前に立って撮影。
  • ー 頭すべて~肩がやや見える程度までカバー。
  • ー 目を閉じない、細めない。
  • ー 後ろに影が出ないよう注意(昼間に直射日光のあたらない部屋で撮影するのがお薦め)。
  • ー できるだけ髪が顔を隠さないようにする(宗教上、医療上の事情がある場合、髪を隠すことは認められる)。
  • ー メガネは不可。

● 本人確認の作業・すべての入力作業が終わったあと、しばらくするとeVisaへの切り替え作業が完了したことを告げるメールが届く。

本人の生年月日とシェアコードで、住居の賃貸物件の大家、雇用主などは当該人物のeVisaを確認することができる。

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週刊ジャーニー No.1355(2024年8月15日)掲載