
●征くシリーズ●取材・執筆・写真/本誌編集部
■ ラグビー発祥の地、イングランド。ロンドン郊外のトゥイッケナムには、世界中のラグビー選手やラグビーファンたちが憧れる「聖地」がある。「女子ラグビー・ワールドカップ2025 イングランド大会」(8月22日~9月27日)が間近に迫った今回は、ラグビーの歴史と未来が詰まった同スタジアムをご紹介する。
ロンドン南西部のトゥイッケナムにあるラグビー専用の競技場「アリアンツ・スタジアム( Allianz Stadium)」。イングランド・ラグビー協会(RFU)が所有し、イングランド代表の試合や国際大会といった「ビッグマッチ」が開催されるスタジアムだ。1909年にオープンした同スタジアムは8万2000席もの観客席数を誇り、ラグビースタジアムとしては世界最大。「サッカーの聖地」と呼ばれるウェンブリー・スタジアムに対し、「ラグビーの聖地」と称されている。
同所はこれまで長きにわたり、「トゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)」という名で知られてきたが、ドイツの大手保険会社「アリアンツ」と長期パートナーシップ契約を結んだため、昨年9月からは「アリアンツ・スタジアム」と改名している。
さて、19世紀半ば頃に正式にスポーツとして認められたラグビーだが、本場の英国で暮らしていても、ルールを知らない人は意外と多いだろう。最低限のルールとして、① 1チームの人数は15人、② 試合時間は前・後半40分ずつ、③ ラグビーボールを前に投げる/落とすのはNG、④ ボールを抱えてトライするか、ボールが相手のゴールポストを通過すれば得点――ということだけでも覚えておけば、試合をより楽しめるはずだ。

22日から始まる女子ラグビーW杯には過去最大の16ヵ国が出場し、A~Dの4組(プール)に分かれて1次リーグを戦うことになる。昨年の女子アジア・ラグビー・チャンピオンシップの優勝国である日本代表「サクラ15」(サクラ・フィフティーン)はプールC。各プールでの総当たり戦で勝ち抜いた上位2チームが、準々決勝へと進出する。
【 プールC 】チームJAPAN対戦スケジュール
- 8月24日(日)12:00キックオフ
会場:Franklin's Gardens, Northampton - アイルランド vs日本
- 8月31日(日)14:00キックオフ
会場:Sandy Park, Exeter - ニュージーランドvs日本
- 9月7日(日)12:00キックオフ
会場:York Community Stadium, York - 日本vsスペイン
今大会では、イングランド全土のスタジアムで試合が開かれ、アリアンツ・スタジアムで行われるのは決勝戦と3位決定戦(ともに9月27日)のみ。この2試合のチケットは完売してしまっているものの、W杯開催期間中はBBCで全試合が放映される予定なので、トゥイッケナムで戦う「サクラ15」の雄姿を見ることができると信じて、彼女たちの活躍に期待したい。
またアリアンツ・スタジアムでは、試合がない日にはRFU所属ガイドによる見学ツアーも年間を通して行われているので、ぜひ参加してみていただきたい。ラグビーやスタジアムの歴史、選手たちのロッカールームやピッチへの入退場通路のほか、王室メンバーや首相、国賓らが使用するVIPルームなどにも入ることができる(写真撮影も可能)。今回、取材のために同ツアーに参加したが、ラグビーファンはもちろん、ラグビーをよく知らなくても、ツアーが終わる頃には試合を観てみたくなるくらいに充実した時間を過ごすことができた。
せっかく英国にいるのだから、この晩夏は思いっきりラグビーを応援しよう!
裏側を知れば、試合がさらに楽しくなる!スタジアム・ツアーに参加してみた
■ イングランド・ラグビー協会所属のガイドが案内してくれるスタジアム見学ツアーがあると聞き、取材班はオンラインで事前予約。集合場所はラグビーストア内。ガイドの笑い溢れる軽妙なトークで、ラグビーの知識がほとんどなくても、あっという間に90分が経ってしまった。

選手&VIP専用のエントランス・ゲート
ツアーの中で印象に残ったのが、スタジアムの正面玄関「Rose and Poppy Gates」(バラとポピーの門)。イングランド代表のシンボルのバラと、ポピーが彫られた鉄製の門はドイツ軍の砲弾から造られ、第1次世界大戦で戦死した選手を追悼したもの。選手はここからスタジアムに入るので、試合当日は多くのファンが列を成している。
VIPルームへと続く階段に…

王室メンバー、首相や大統領、国賓などが食事をしながら試合を観戦できるガラス張りのVIPルーム(President's Suite)や、イングランド・ラグビー協会の会長室へと続く階段。ワールドカップ参加国のエンブレムの絵柄が螺旋を描きながら飾られている中に、日本の3輪の桜を発見!
選手のロッカールーム

イングランド代表らが使用する、選手たちのロッカールーム。向かいには選手がテーピングを巻くフィジオ・スペースやシャワールームがある。至る所に「Teamwork、Respect、Enjoyment、Discipline、Sportsmanship」の文字が見られる。
ラグビーファンが集まるパブ
The Cabbage Patch

トゥイッケナム駅からスタジアムまでは、徒歩約15~20分。スタジアムとは逆方向に3分ほど歩くと、試合当日にラグビーファンが集結するパブ「The Cabbage Patch」(キャベツ畑)がある。スタジアムがある場所は、かつてキャベツ畑だった。
67 London Road,
Twickenham TW1 3SZ
www.cabbagepatch.co.uk
Allianz Stadium(旧Twickenham Stadium)

200 Whitton Road,
Twickenham TW2 7BA
最寄り駅:Twickenham
https://allianzstadiumtwickenham.com
Stadium Tour & Museum £30
10:30、12:30、14:30~
(試合がない日は毎日催行/要予約)
https://worldrugbymuseum.com
※ オフィシャル・ストアに集合後、ガイドの引率でツアー開始。ツアー終了後は、各自ミュージアムへ入館できる。
週刊ジャーニー No.1406(2025年8月14日)掲載


















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