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■ 第103話 ■前が長けりゃ、次は短い当たり前

▼今年エリザベス女王(95)は在位70周年を迎える。6月頭の4連休には各地で祝賀行事が催される予定なので今から楽しみだ。女王には長生きしていただきたいが、跡継ぎにしてみたら「ま~だ~?」状態かもしれない。チャールズ皇太子はダイアナ元妃と離婚したことで次期国王候補から除外される可能性が囁かれてきた。しかし昨年、女王有事の際の極秘青写真を米メディア「ポリティコ」がスクープ。記事にはチャールズ皇太子が次期国王になることを前提とした喪の服し方指南が詳細に書かれていた。なんで漏れるの?こんな極秘情報。世論を探るためのアドバルーンかな。

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▼チャールズ皇太子は1948年生まれの73歳。普通の会社員ならとっくに花束もらって定年退職し、家では粗大ごみ扱いされ、近所の生き生きセンターで陶芸を習っている頃だ。われながら古いステレオタイプの酷い例えだ。もしもチャールズ皇太子が野心家だったとしたら今の環境はちょっと気の毒だ。本来はエリザベス女王の叔父、エドワード8世の系譜が王位を継承していくはずだった。しかしエドワードは即位してすぐ離婚歴のあるアメリカ人女性との「王冠を賭けた恋」に走って退位。そのためエドワードの弟、アルバート王子がジョージ6世として即位した。1952年、そのジョージ6世の崩御を受け、娘のエリザベスが女王となった。25歳だった。綺麗だったね。

ジョージ4世
若い時はイケメンだったジョージ4世 ですが、何か?

▼それから今年で70年。イギリスには君主の「退位」という慣例がない。仮に健康上の問題が生じ、寝たきりになっても、ボケてヨイヨイになって執務が困難になっても、その時は皇太子を「摂政(リージェント)」に据え、国王が崩御するその瞬間まで執務を代行するのが古くからの習わしだ。2017年に日本の平成天皇が今上天皇に譲位する意向が発表された際、女王が感化されて譲位を考えるんじゃないかと報じたイギリスのメディアもあった。しかし誰も女王に「そろそろチャーリーに譲ってもいいんじゃねえすか?」と言えるはずもなく、いつの間にか譲位の話は立ち消えた。お母さんは25歳で女王になったのに、73歳で摂政にすらなれないチャールズ皇太子。まだまだお元気そうなお母様を見て何を思うのだろう。

▼現エリザベス女王の高祖母にあたるヴィクトリア女王の在位も長く、63年7ヵ月に及んだ。そして英王室で3番目に長く王の座にあったのがヴィクトリアの叔父にあたるジョージ3世で60年と3ヵ月だった。在位中はアメリカ独立戦争に敗れて巨大な金づるを失い、フランス革命がイギリスに飛び火しないか恐れ、その後はナポレオンと戦うなど激動の時代を生きた。その長男ジョージは生まれてすぐに次期国王の称号“プリンス・オブ・ウェールズ”を授けられた。なかなかのイケメンで読書好きで博学。アートや建築を愛する反面、与えられた莫大な小遣いでは足りず、外にも内にも巨額の借金を重ね、愛人を何人も囲って大酒を食らう傲岸不遜な破天荒皇太子に育った。下半身の醜聞と無縁で真面目で倹約家の父王にジョージは反発し敵対した。不敬罪が怖くて表現を柔らかくしたが要は放蕩(クソ)王子だった。ジョージ3世が精神に異常をきたし、執務が困難になり始めた頃、王子の取り巻きはジョージを摂政にするよう画策したが王子のヤバさを知る議会はこれを却下し続けた。こんな激ヤバ王子をロスチャイルド家が放っておくはずがない。てなこってグダグダと次号に続く。チャンネルはそのままだぜ。

週刊ジャーニー No.1223(2022年1月20日)掲載

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