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■ 第278話 ■ なんでロシアと戦争しなきゃ、なの? 

▶ロシアの冬は厳しい。港はことごとく凍り、軍艦が身動きとれなくなった。ロシアは何としても「不凍港」が欲しかった。金で買えるなら良かったが売りに出ていない。1768年、ロシアの女帝エカチェリーナ2世はオスマン帝国と戦争し、クリミア半島を分捕った。ついに不凍港ゲット。要塞を築いて艦隊を配備した。しかし艦隊が黒海から外洋に出るには現イスタンブールにある2つの海峡を通過しなくちゃならない。しかしオスマンとは対立関係にあり通過は無理。そこでオスマン帝国からの独立を目指すギリシャを支援して戦争に加担。ギリシャが勝利するとロシアは「助けてやった礼にギリシャの港、貸せ」と迫ったがイギリスが出て来て「ダメ~」。次いでエジプトがオスマン帝国と戦争した。ロシアはエジプトを支援。エジプトが勝利すると「助けてやった礼にエジプトの港、貸せ」と迫ったがイギリスが出て来て「ダメ~」。 

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▶イギリスはなぜロシアを虐めるの? イギリスは植民地インドとの往来にスエズ運河経由の最短ルートを採用していた。なので地中海でロシア艦船にうろつかれるのは邪魔くさい。1853年にはロシアとオスマン帝国が直接対決。クリミア戦争だ。イギリスとフランスがオスマンを支援。ロシア敗北。1870年、ロシアとオスマン帝国は露土戦争で再激突。今回はロシア圧勝でバルカン半島に領土拡大。しかしイギリスとオーストリアが猛反発。「まあまあ」と仲介に入ったドイツ宰相ビスマルクによってロシアの領土拡大は制限された。ロシアは「くそゲルマンが」と激オコで汎スラブ主義隆興。ドイツ、オーストリアでは「くそスラブが」と汎ゲルマン主義台頭。日露戦争に敗北したロシアは極東を諦め、再びバルカン半島に狙いを定めたことで汎スラブと汎ゲルマンが激突。第一次世界大戦に突入してゆくが、それはもう少し先のお話。 

エカチェリーナ2世
実はドイツ人のロシア皇帝エカチェリーナ2世ですが、何か?

▶「イギリスがいじわるする~」ってんでロシアは次にイランに目を向けた。インド権益への脅威と感じたイギリスと対立。緩衝地帯だったアフガニスタンを巡って英露の関係は悪化。イギリスは先手を打ってアフガニスタンに侵攻し、1838年に第一次アフガン戦争が勃発。「こんなところでもイギリスが邪魔する~」。バルカン半島に続いてイラン方面での南下政策にも失敗したロシア。ついに気がついた。「そうだ、極東に行こう」。そこで1860年、アロー号戦争仲介の謝礼名目で清から土地を強奪。そこに港を建設した。ウラジオストクだ。1891年、ロシアはシベリア鉄道の建設にも着手。ついにイギリスが気づいた。「なんか最近、ロシアの動き、やばくね?」。イギリスは当時、押しも押されぬ大国だったがインドやフランス、ドイツ、ロシア、アフリカなど世界各地で紛争の火種を抱えていたため極東まで手が回らない。


▶イギリスはある国に目をつけた。ロシアは次に朝鮮半島を狙って南下してくるだろうと警戒していた国、日本だ。極東に軍隊を送る余裕のないイギリスは日本と同盟を結び、ロシア南下阻止を日本に託した。中国での利権を守るためだ。南下政策を進めるロシアと阻止しようとするヨーロッパ諸国。いつも通り白人同士が勝手にやってりゃいいのに、なぜかロシアと全面戦争させられちゃうニッポン、チャチャチャで次号に続く。チャンネルはそのままだ。

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週刊ジャーニー No.1400(2025年7月3日)掲載

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