ホンネで語る!
子供とロックダウン生活

後編

ロックダウンでの気づき

新型コロナウイルス感染拡大防止のための対策として、学校が閉鎖される中、子を持つ親たちはどのような気持ちで、子供たちとロックダウン生活を送っているのか。実際に会って話を聞くことができない今、オンラインで座談会を決行。現状を語っていただいた(全2回)。前編はこちら
参加者のプロフィール
Aさんロンドン郊外在住。息子1人(15歳、Year 10)。
Bさんロンドン北部在住。息子1人(5歳、Year 1)。
Cさんロンドン南部在住。娘2人(13歳、Year 8/9歳、Year 4)

コロナは怖い?

― 子供たちはコロナをどう感じているのですか?

A
感染が深刻なことはわかっていると思いますが、それよりも友達と会えないのがつらいみたいです。
C
うちの子は長い休みという感じで、不安な様子はないですね。他のママ友とも話してたんですけど、私の周りのティーンは割と家にいるのがへっちゃら。友達ともフェイスタイムで話しているから気が紛れるだろうし、ケータイ越しに友達と一緒にトランポリンを飛んだりしているんですよ(笑)
A
かわいい。
C
トランポリンで技を見せ合ってますし。下の子はケータイを持っていませんが、親同士で「子供たちが顔を見ながら話せるようにしよう」と話して、ケータイを使わせました。一時期、私の電話が鳴り止まなかった(笑)
A
外でサッカーをしたい子だったらつらいかもしれないけど、うちの子は友達に会えないのを除いては、家にいてケータイとゲームがあれば幸せな感じですね。これらがなかったらと思うと、ゾッとします。
A
息子はコロナが怖いというのはわかっているらしいけど、「おもちゃ屋さんに行けない」「アイスクリーム・ヴァン(移動販売車)がいない」というのが悲しいみたいです。それ以外では、学校に行かない生活を楽しんでます。「テレビとコンピューターを見るのが僕の楽しみ」と言っているから心配ですよね。

― ティーンならではの悩みは?

C
うちの上の子は反抗期というわけではないですけど、私とずっと一緒にいて、宿題やっているふりして違う画面で何かを見ているのを私から注意されることもあるから、「親がうるさい」と思っているんじゃないかな。
A
ロックダウンの「あるある」ですけど、髪型! 息子の髪の毛が結構伸びてます。クリッパー(バリカン)を買おうと思ったんですけど、みんな考えることは同じで、どこにも売ってないんですよ今!
B
うちは剃りすぎちゃいました(笑)
A
子供より大人のほうがストレスを感じている気がします。しばらく海外旅行に行けないとか。日本に住む親に何かあったら、今帰れない…。
C
それを考えると悲しい。

子供の髪を切るためのバリカンの入荷を待っていると話すAさん。ロックダウン中、親子の会話が増えたという。

学校再開の期待と不安

― 学校再開が待ち遠しいですか?

B
早く始まってほしい。普段は朝8時45分から午後3時半まで学校に行っているのですが、今は朝から晩までずっと一緒だから、何にもやれない。毎日、「宿題しなさい!」と言うのも疲れてきました。
C
つらいですね。
B
一通りやってはいるけど、私が書いたのを写しているだけだから、身についているのかという不安もあります。フォニックス(発音)の科目は子供がやらないと意味がないですし。
A
うちの子は学校に行きたがってます。普段は「学校うぜぇ~」という感じだったのですが、「早起きしてでも毎日学校に行っているほうがまし」って。学校再開の光は見えてきた感じですが、ソーシャル・ディスタンシングをどうするかは気になるところですね。
C
そう、きちんと環境が整えば始まってほしい。子供は友達に会えないのは寂しいけど、始まらなくても楽だからいいや、みたいな感じです。
B
うちの子は「始まっても行かない」って言ってます。初日どうなることかと今から心配。
BBC 自宅学習支援プログラム

BBCでは「Bitesize」と題し、自宅学習支援プログラムを公開中。5〜15歳まで学年別に毎日教材がアップされ、学習できる仕組みになっている。自宅での勉強にお役立てを!
www.bbc.co.uk/bitesize

ロックダウン中の幸せ

― 子供とロックダウンを過ごして新たな発見はありましたか?

C
上の子が私に対してより日本語で話すようになったんです。それは嬉しかった。普段は学校で英語にどっぷり浸かってるから、家でもそうだったんですけど、最近ずっと私と一緒に過ごしているから、つたないですけど最初から日本語で話すようになりました。
A
嬉しい変化ですね。うちは親子の会話が増えたかな。DVDで一緒に映画を見ることもあって、良かったな。
B
うちは…。毎朝、口を酸っぱくして言わないと朝の支度をしなかったのが、だんだんできるようになったかな。でも学校が始まったらまた同じかな…。あんまり変わってないですね。
A
子供が小さかったら大変ですよ。私だったら気が狂うかも。話して理解する年頃じゃないし、幼い子ってエネルギーがありあまっていて、外で遊ばせて疲れると静かになる感じだから。
B
本当、大変です。勉強に関してはプレッシャーだけど、来年から頑張ります。
A
そうですね。私は生活面も頑張ってほしくて、料理、掃除、洗濯など家事を手伝ってもらおうと思っていたんですけど、あまり進まず…。ただ、その中でもガーデニングと、庭のフェンスのペインティングは手伝ってくれました。

子供と一緒に過ごす時間が長くなり、子供がこれまで以上に日本語を話すようになったと喜ぶCさん。

― ロックダウン中の良い思い出は?

A
息子と歩いてブルーベルの森に行って癒されました。ロックダウンも悪くないなって思いました。
C
ブルーベルといえば、私は毎年車で郊外にブルーベルを見に行っているのですが、今年は行けないなって悲しくなりました。ただ、ロックダウン中に私の誕生日があったんです。子供たちがプレゼントを買いに行けないからと言って、プレゼントを手作りして絵を描いてくれたんです。嬉しくもあり、少し切なくもあり。
B
うちは特に何をしたというのもないですからね。でも毎日「これ書け、あれ書け」と言っているからか、字が上手になりました。学校ではあんなに書かないのかな。書けなかったら書けないで終わっていくのかもしれません。

子供の字が上手になったと話すBさん、オンライン座談会中には、子供がペンギンとともに登場!

― 反対に喧嘩などの嫌な思い出は?

A
ゲームをめぐる戦い(笑)
B
それです! コンピューターに触れる時間をどれだけ短くするか。
C
うちはゲームがないので、そこまでじゃないですけど、飴とムチで子供をコントロールしているのがよくないなと思います。まぁでも、学校の課題を期日中に提出しているので、そこまでピリピリしなくていいのかなって。
A
そこがダイレマ(ジレンマ)で、もっとプラスαで勉強したほうがいいってプッシュすべきか、そこまでやらなくてもいいかなっていう気持ちのせめぎ合い。
C
喧嘩になっちゃったら悲しいし。
A
それだったら、そこそこやって楽しく暮らす方がいいんじゃないかと。
C
のんびりできるのは今だけだし、カリカリしないほうがストレスもたまらなくていいのではとも思います。日本語の面でプラスになっているし、家事も手伝わせていますから。「手伝って」って言わないと手伝ってくれないですけど。
A
うちは言っても手伝わない。
B
小さいときってやりたがらなかったですか?
A
これね、私が失敗したなと思うことなんですけど。息子が5歳のときにシングル家庭になって、私が何でもやりすぎたような気がします。小さいうちからどんどんお手伝いをさせた方がよかった。これから挽回です!
B
息子にさせると時間が2倍かかる。
C
そうそうそう、それで結局自分がやっちゃう。余裕があれば本当は手伝わせた方がいいですよね。
B
うちは今ひたすら時間があるから、「どれだけ時間がかかってもいいからクッキー作って」って(笑)。宿題でも「バナナブレッドを一緒に作ろう」というのがありました。
A
それはいいですね。ロックダウンで余裕があるから、これを機に、色々学んでくれたら嬉しいですね。

週刊ジャーニー No.1138(2020年05月21日)掲載

座談会「子供とロックダウン生活」は終了です。次回の開催をお楽しみに。テーマも募集中です! www.japanjournals.com/life/zadankai.html
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