
ワインにまつわる今月のトピック:アメリカ独立記念日に飲みたいワイン
カリフォルニアのブドウ栽培も1770年代にスタート
1776年7月4日、トーマス・ジェファーソンが主として起草した「13のアメリカ連合諸邦による全会一致の宣言」により、英領だった北米13州が英国からの独立を宣言し、新国家「アメリカ合衆国」が誕生した。そのアメリカ独立宣言から、今年で250年。全米各地で1年を通じて大規模な国家祝賀イベント「America250」が開催されていることはお聞き及びだろう。来月は首都ワシントンD.C.や各都市で文化イベント、大規模なパレードが計画されている。
偶然ではあるが、16世紀に南米に入植したスペイン人の宣教師たちが、メキシコを渡ってカリフォルニアの沿岸地域に、ミッション種というヨーロッパ系のブドウ品種を植え始めたのも1770年代だった。これがカリフォルニアにおけるワインづくりの始まりだ。以来、フィロクセラ(害虫)による荒廃、過剰生産や買占めによる価格のバランス崩壊、禁酒法、大恐慌、第二次世界大戦などを経て、大衆向けにワイン市場が確立し始めたのが1970年代。市場の円熟化とともに、エステート詰め(ワイン生産者が所有または管理する畑でブドウを栽培し、収穫・醸造、瓶詰めまで自らの敷地内で一貫して行ったワイン)が当たり前になり、醸造所が急増するにつれて生産量が伸び、より良い品種のブドウが広く栽培されるようになった。そのような時、カリフォルニア州のワインが注目されるようになった一大事件が1976年にパリで起きた。それまで無名に近かったカリフォルニア州のワインが、フランスのトップ級のワインとのブラインド・テースティングで赤ワインも白ワインも優勝したのだった。以後、ワインの品質向上とともに、1980年代からヴァラィエタル・ワインとしてブドウ品種をラベル表記したワインが造られるようになった。今では、フランス、イタリア、スペインに次ぐ世界第4位のワイン生産量を誇っている。
独立記念日の食事メニュー
さて、アメリカの独立記念日に話を戻そう。この日は、家族や友人とBBQ、ハンバーガー、ホットドッグ、スペアリブなどのグリル料理に、スイカやマカロニ&チーズ、赤・白・青の星条旗カラーを意識したデザートやケーキ、そして、冷えたビールやレモネード、ワインを楽しむのが定番とのこと。そこで、今回は、この定番料理にあわせて合衆国産ワインを選んでみる。
合衆国産のワインで乾杯

まず、泡で乾杯するところから始めたい。シュラムスバーグSchramsbergといいたいところだが、英国では入手が困難。入手しやすく手頃なところでは、フランスの有名シャンパーニュ・メーカー、 ルイ・ロドレールがカリフォルニアで手掛けたロドレール・エステート・カルテット・ノン=ヴィンテージ、スパークリング・ワインRoederer Estate Quartet NV sparkling wine(ウェイトローズとセルフリッジズで購入可。それぞれ33.50/36.99ポンド)=写真左。かんきつ類、パイナップル、アーモンドを含む複雑な風味、クリーミーな口当たりでバランスのとれたワインだ。


週刊ジャーニー No.1448(2026年6月11日)掲載











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