■ 長引く干ばつと高温で、ロンドンの公園や家庭の芝生は乾燥しきって茶色くなるばかり。しかし、ゴルフ場や学校の運動場は反対に鮮やかな緑が保たれているのを目にした人も多いことだろう。7月末にテムズ・ウォーターがロンドンの大部分でホースによる散水禁止令「ホースパイプ・バン」が発令されたにもかかわらず、「なぜスポーツ施設は散水できるのか?」と疑問の声も出ている。

実際には、禁止令には多くの例外がある。ゴルフ、クリケット、サッカーなどの競技場では、実際に競技に使う芝生に限り、ホースやスプリンクラーで散水することが認められている。学校も、安全な状態を維持する目的で必要最小限の散水をしていると説明する。ゴルフ場ではさらに、飲料水だけでなく、地下水などの非飲用水を利用できる場合もある。ダリッジ・ゴルフ場は、環境庁の許可を得た井戸から年間最大3万6000立方メートルの地下水をくみ上げていると説明しているという。
ロイヤル・ホロウェイ・ロンドン大学のジョナサン・ポール准教授は、「例外があっても、一般家庭がホースを使わなくなることで節水効果は大きい」と指摘。その一方で、現在の例外規定は16年前に整備されたもので、気候が大きく変化した今、見直す時期に来ているとの考えも示した。テムズ・ウォーターによると、同社の顧客1600万人はロンドンとテムズ河流域で、平時より1日約1億リットル多く水を使用。記録的な高温と少雨で自然の水源も十分に回復しておらず、環境庁は干ばつを宣言している。
しかし、水道会社が利益をあげるばかりで、老朽化したインフラへの投資が不足していると問題視する声もある。水不足が深刻化するなか、散水をどこまで認めるのかだけでなく、漏水対策など水資源を守る仕組みそのものが問われている。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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