
ワインにまつわる今月のトピック:ワインと料理の組み合わせ その2
ワイン選びに役立つガイド・ライン
料理に合わせてワインを選ぶ―こう聞くと難しいと考える読者もおられることだろう。この料理にはこのワインでなければならないという「決まり」はない。とはいえ、料理とワインの組み合わせを成功させるガイド・ラインがあり、それを知っておくと役に立つことが少なくない。今号も引き続き、おさらいとしてそのガイド・ラインをご紹介することにしたい。
タンニンの強いワインと肉料理のおいしい関係
通常赤ワイン中に含まれるタンニンは、たんぱく質と合わせることによって和らぐ。カベルネ・ソーヴィニョン種やシラー(シラーズ)種のようなタンニンを多く含む品種から造られた赤ワインが、ローストした肉やシチューといった赤身肉の料理との相性がよいのはこのため。また、ボージョレやバルドリーノ、ヴァルポリチェッラのようなタンニンが弱く、軽くフルーティーな赤ワインは、ラムやビーフよりも、軽くてタンパク質の少ない白身の肉とよく合う。ただ、タンニンは油の多い魚と組み合わせると、金属っぽい不快な味を感じさせるので避けたほうが無難。また、タンニンが強い赤ワインは塩味の強い料理との相性はあまり良くないことも覚えておきたい。
料理の甘さと油分もワイン選びのポイント

少しでも甘味を感じさせる料理に辛口ワインを組み合わせると、ワインが非常に酸っぱく感じられようになるので、甘味のある料理には同程度か、それより甘いワインを選ぶのがお薦め。デザートには、遅摘みワイン、アイス・ワイン、そして貴腐の影響をうけたワインをベースにした甘口ワインをどうぞ。

スパイス(香辛料)と燻製風味を引き立てるワイン

唐辛子のような辛いスパイスはワインの甘味を低下させる一方、辛口赤ワインの収斂性を高め、オーク香を強く引き出してしまうので注意。スパイシーな料理には、完熟した、ジューシーなブドウから造られたオーク未使用もしくは軽く使用したワインを合わせると良い。ニュージーランドのソーヴィニョン・ブランや、完熟したブドウから造ったチリのメルロなどを選択の候補に含めたい。
燻製料理には、煙の風味の強さにマッチするだけの強い個性をもつワインが必要。軽く燻製した鮭は、ブリュット・シャンパーニュの伝統的なパートナーとされてきた。ただ、豚の燻製肉の場合には、わずかな甘さをもつドイツのリースリングも合う。焦げ目のついたバーベキューには、オーストラリアや南アのスパイスのきいたシラーズがお薦め。ポーキュパイン・リッジ・シラーズPorcupine Ridge Shiraz(ウェイトローズで9.50ポンド)=写真=を例にあげておきたい。
塩味に合うワイン
塩味のある料理は、わずかな甘味によって味わいが高められる。イチジクとプロシュート(パルマ・ハムを例とする生ハム)のような伝統的な組み合わせが好例。これと同様にロックフォール・チーズとソーテルヌ、ポートとスティルトン・チーズは有名な組み合わせだ。また、オリーブ、オイスター、その他の海産物など塩味を含む料理には、ライト・ボディの爽やかな辛口白ワインがよく合う。なお、複数のワインを出す場合には、白→赤、軽いワイン→重いワイン、若いワイン→古いワイン、並級→高級ワイン、白→赤→甘口ワインへと変えていくのが王道。
週刊ジャーニー No.1444(2026年5月14日)掲載











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