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■ 第5話 ■
ストーンヘンジ作ったヤツが分かった -後編-

▼ストーンヘンジは今から5000年くらい前から作られ始め、その後1500年かけて完成した。実際は新石器時代後期の3つの異なる人たちが建設に携わったと見られていた。最初の人たちは丸く土塁を作る程度だった。次にやって来た人たちは円形に木を立ててウッドサークルを作った。ところが最後にやって来た人たちはケタ違いに高度な土木工学や造船・操船技術、農業、酪農の知識を持っていたことが最近分かった。

▼ストーンヘンジ周辺で見つかった数々の人骨。DNAを鑑定した結果、その人たちの源流はアナトリア半島にあることが分かった。なるほど、アナトリア半島か...ってそれどこよ? 現在のアジア側トルコらしい。もちろんこの頃トルコという国はまだ存在しない。ここでは便宜的にトルコ人と称する。この人たちがいつ頃、何の目的でブリテン島へ渡って来たのかは定かではない。ただウッドサークルが現在のストーンヘンジに進化したのが紀元前2500~2000年頃と仮定すると面白い仮説を組み立てることができる。

▼ストーンヘンジと同時期、アフリカ大陸でも巨大建設プロジェクトが進行していた。エジプトのピラミッドだ。最も有名なクフ王のピラミッドは紀元前2560年頃始まり、約20年かけて完成したと言われる。ストーンヘンジが完成した頃とほぼ一致する。アナトリア半島からエジプトまでは地続きだ。もっと後に大量のギリシャ人が傭兵としてエジプトに渡ることを考えるとピラミッド建設にトルコ人が参加していても何ら不思議はない。そしてそこで石材の切り出しから運搬、巨石を持ち上げるためのノウハウ、造船と操船技術を身に着けていた可能性がある。

▼その後、このトルコ人たちが何らかの事情でアナトリア半島を離脱。地中海経由で大西洋に出てブリテン島に上陸。そこにエジプト文明最先端の土木建築、農業、酪農技術等を持ち込んだ。当時のブリテン島にしてみればある日突然未開の地に、高度な文明を持った宇宙人がやって来たようなものだ。トルコ人たちは草原に立つ粗末なウッドサークルを発見。エジプトで身につけた技術と知識を駆使してストーンヘンジを完成させた。ストーンヘンジは夏至の日に巨大な玄武岩と中央の祭壇石、そして太陽が一直線に並ぶことで知られる。ピラミッドは太陽信仰の象徴とされる。古代エジプトで建設作業に関わった人々が、太陽を崇める慣習をそのままストーンヘンジに注いだのかもしれない。

▼前回述べたように4000年以上前のブリテン島にはトルコ人たちが持ち込んだハムやヨーグルト、チーズが存在した。ブリテン島が美味しくなるチャンスだった。しかしトルコ人たちはその後、英国史から忽然と姿を消した。イギリスはグルメ大国になり損なった。ちっ。舌打ちしながら次回へつづく。チャンネルはそのまま。

週刊ジャーニー No.1125(2020年2月20日)掲載

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