2013年11月14日

 

ご当地ワインと郷土料理&名産物③ローヌ川流域南部 その1

 

犬に探させる、秋の名物

先日、ブルゴーニュ地方のコート・ドールを訪ねた折のこと。道路脇に「トリュフ狩り犬」訓練所の大きな看板があるのに気付いた。それもそのはず、フランスはイタリアと並んでトリュフ(※)の一大生産国なのだ。トリュフには大きく分けて3つの種類がある。まず、イタリア北西部でとれる白トリュフ。そして、外皮も中味も黒いフランスのペリゴール・トリュフtruffe du prigord noir。もうひとつは、ブルゴーニュ地方でとれる、外皮は黒く中味は白いtruffe d't(夏季にとれ、英語で「サマー・トラフル summer truffle」と呼ばれる)とTruffe de Bourgogne(秋季にとれる。英語では「バーガンディー・トラフルburgundy truffle」)がある。後者はフランスのみならずヨーロッパ各地でとれる代表的な黒トリュフとして知られる。

4ヵ月にわたって収穫を祝うリシュランシュ村

フランス産トリュフの30%を収穫し、販売する小さな村がある。アヴィニョンAvignonから北東に70キロほど行った場所に位置するリシュランシュRicherenches村だ。毎年11月から翌年3月まで大きなトリュフ市が開かれる(一般向けの市は、毎週土曜日の午前中にラバス通りAvenue de la Rabasseで開かれる)。中でも、1月第3日曜日に行われるフェスティバルは、国内外からの業者や一般の買出し客で大変にぎわう。また、村のサン・ポール・トロワ・シャトーSaint-Paul-Trois-Chteauxにはトリュフ資料館Maison de la Truffeがあり、そこではトリュフ狩りツアーも手配してくれるほか、この地方で催される、週末を利用したトリュフ会食など、様々なイベントの情報が得られる。(www.avignon-et-provence.com/provence/black_truffles/black-truffles-weekends.htm#.UnGzFt5FB89)。

トリュフ産地で偉大なワインを生むブドウ品種


ブルゴーニュ・トリュフ © Rippitippi


ペリゴール・トリュフ ©moi-méme
フランスのトリュフ産地は、主にヴォクリューズ県Vaucluseとドローム県Dromeに集中しているが、このあたりはローヌ川流域南部のワイン産地にあたる。ここでは赤ワインが多く、グルナッシュGrenache種が主体。この品種は干ばつと強風に強く、完熟するには十分な暖かさを必要とし、条件が揃うと、スパイシーな赤い果実香味が凝縮されたワインとなる。ワインにはシラーSyrah種、ムールヴェードルMourvdre種、サンソーCinsault種がブレンドされることが多く、シラー種は色とタンニンを、ムールヴェードルは色と芳香を、そしてサンソー種は果実風味をワインに加えている。次号では、ローヌ川流域南部でこれらの品種を使って造られる偉大な赤ワインを紹介する。

ミヨコ・スティーブンソン Miyoko Stevenson
WSETディプロマ取得。Circle of Wine Writers会員。Chevalier du Tastevin(利き酒騎士)団員。Jurade de St-Emilion団員。International Wine Challenge審査員。The Guild of Freemen of the City of London会員。ワイン関連の訳書・著書あり。現在、ロンドンでワイン教室を主宰。
www.miyokostevenson.co.uk
e-mail : 
このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

英国で唯一!日本語の週刊誌「ジャーニー」

【最新号】ごくウマ3選「えび」を使ったレシピ ※ebookは木曜の午後5時更新
オンラインで読む