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■ 第17話 ■
ロックダウンジャパン

▼イギリスでは新型コロナウイルスに感染して亡くなった方の数が3万人を超え、アメリカに次いで世界2位となった。入国制限をせず「集団感染」にこだわり続けたのは的確な戦略だったとは言えないようだ。結果論だけどね。

▼中国武漢から始まったこの騒動だが今年1月、世界の耳目は横浜港の豪華客船ダイヤモンド・プリンセス(DP)に集まった。やり方が手ぬるいだの場当たり的だの随分世界から批判され、一時は第2の震源地扱いまでされた可哀そうな我が国ニッポン。あれから4ヵ月。気がつけばその後、日本国内での死者数は624人(5月10日現在。DP除く)と欧米と比較してケタ違いに少ない。100万人あたりの死者数はイギリスの461.9人に対して日本は4.6人。100分の1だ。日本での死者数が少ないのは一体なぜなの? 緊急事態宣言は出たもののロックダウンとはほど遠く、政府の対応はスピードも大胆さも欠いているように見える。しかし死者数が例年のインフルエンザで亡くなる人の数すら遥かに下回っている状況で大胆な判断を下すのが難しいのは多少理解しちゃう。

ジョンソン英首相が掲げた「集団感染」戦略は誰が見ても失敗だろ。
© FCO

▼日本で死者数が少ないのは「日本人が神に選ばれし民族だから」。んな訳はない。握手やハグをせずお辞儀する。家の中で靴を脱ぐ。魚介類や卵を生で食べる。納豆食べる。ゴホンといえばマスクする。毎日熱い風呂に入るなど文化や習慣の違いに答えを求める人がいる。しかしどれも科学的根拠がない。私自身はBCGワクチン、特に日本で使われている日本株が奏功しているのではないかと疑っていた。しかし日本でBCG接種が義務付けられたのは1951年以降で今の70歳以上はほとんど接種していない。総務省のデータによると日本には70歳以上の高齢者が2700万人以上いる。イギリスの人口が6800万人程度。従って日本はイギリスの総人口の約4割に相当する70歳以上の高齢者を抱えていることになる。にもかかわらず死者数はイギリスの2%程度。もしかしたら日本人を含む東洋人は欧米人が持たない何らかの免疫や抗体を獲得しているのではないか、と疑いたくもなる。

▼そんな中、京都大学大学院医学研究科などの立派な先生たちが「日本ではすでに新型コロナウイルスに対する集団免疫が確立している」という仮説を発表した。超難しい話をウルトラはしょって言うと、日本で拡散したのはK型という初期の弱毒性ウイルスで、欧米に拡散したのはその後に変異して感染力や毒性が高まったG型だとする説だ。これとて仮説に過ぎない段階だし矛盾点も見え隠れするが靴脱ぐだの風呂入るだの納豆食うだのよりは遥かに科学的で説得力がある。だが待てよ。という事はイギリスにいる我々が向き合っているウイルスは強毒性のG型ってことじゃん。ひいぃぃ。みなさん今しばらくは籠城しましょ。チャンネルはそのままでね。

週刊ジャーニー No.1137(2020年5月14日)掲載