①まるで、ベルばら、王子様 「シラサギ・ルック」
【1975年ごろ】白いたっぷりとしたドレープがついた華麗なひらひら衣装。1972年から大流行した「ベルサイユのばら」に出てきそうだ。黒マニキュア、長髪、長身、細身の白馬の王子様のようなルックスに、日本人女子は熱狂。クイーンはアイドルだったのだ。②ボディラインくっきり 「バレエ・タイツ」
【1976年ごろ】体のラインがはっきりと分かるピッチリタイツ。銀、白、ダイヤ柄、黒と様々なバリエーションもとりそろえており、バレエ好きだった彼らしい衣装。見てはいけないものを見てしまったというべきか、官能的で美しいというべきか…。③ゲイ路線へ? 「黒レザー」
【1979年ごろ】このころからマッチョ路線になるフレディ。黒のレザーの帽子、ピッタリとしたパンツがセクシーだ。まだ髭は生やしだしていなかったが、彼のゲイ嗜好が表れだした一着といえよう。④登場! ヒゲ・マッチョ姿 「ランニング」
【1985年ごろ】ヒゲ、ランニングにマッチョなこの姿がフレディの定番イメージの人は多いだろう。エイズや死のことを気にせず、彼が自由に生きていた時代の姿ともいえるかもしれない。ただ、初期に王子様として彼を愛していた多くの女性たちには、このヒゲのおじさんと化したフレディはショックであった…。⑤王者の貫禄 「黄ジャケット」
【1986年ごろ】ラスト・ツアーのこのジャケット姿は、すっかり大きなスタジアムの似合うライブ・バンドに成長した風格が現れている。この衣装に、天に向け片腕を上げた姿は、銅像などのポーズとしてもおなじみだ。⑥厚いメイクで病気を隠した 「道化師」
【1991年ごろ】彼の晩年のプロモーション・ビデオ撮影での衣装。かなり病状が悪化しており、休み休み撮影していたそうだ。少しでも元気にみせるために、カツラを付け、彼が大好きなライザ・ミネリをイメージした厚いメイクをした。茶目っ気たっぷりに演じる姿は愛しく、しかし切なくもある。他の英国の偉人を読む
週刊ジャーニー No.572(2009年4月30日)掲載