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| 2015年12月10日 | |
ご当地ワインと郷土料理&名産物⑫イタリア・トスカーナ州 その1
ルネサンスとともに成長したワイン
今号からは、花の都フィレンツェを州都とするトスカーナ州のワインについてお届けしよう。
トスカーナ州には、イタリアで最も大量に生産される赤ワイン、キャンティChiantiの産地がある。イタリアでは西暦紀元前4~3世紀頃からワインを造っているが、キャンティ(当時は白ワインだった)が文献に記されるようになったのは13世紀のこと。やがて1716年には、ルネサンスの奨励者メジチ家のコジモ3世Cojimo III de Mediciがキャンティの生産地に関して境界を設定。1890年代に、後にイタリア公国の長となったベッティーノ・リカゾリ男爵Baron Bettino Ricasoliが食事に合うブレンド比率を考案し、人気が上昇した。さらに、1960年代に、イタリア料理店やイタリアン・ファッションが流行したのにあわせて、キャンティ・ワインは藁苞に覆われたボトルに入れられ=写真右上、世界に広がった。
「クラッシコ」の登場を招いた裏事情
ところが、生産量と生産地域の急激な拡大によって、ワインの品質低下を招いてしまった。そのために、1980年にはメジチ家がもともと境界指定した地区をキャンティ・クラッシコChianti Classico、その後拡大した地域を単なるキャンティChiantiと分けざるを得ない事態を迎える。つまり、キャンティ・クラッシコのほうが品質は上であることを主張する必要性が生じてしまったのだった。普通のキャンティの品質には、ばらつきがあり、当たり外れがある。その上、ラベルにはColli Arentini、 Colli Fiorentini、Colli Senesi、Colline Pisane、Montalbano、Montespertoli、Rusinaとサブ=ゾーン名がラベル明記された普通のキャンティがあるために、選択がさらに複雑になっている。
キャンティは生産地、ブドウ品種のブレンド比率、熟成期間によってャンティChianti(サブ=ゾーン名のものも含む)、キャンティ・スペリオールChianti Superiore、キャンティ・クラッシコChianti Classico、キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァChianti Classico Riserva、キャンティ・グラン・セレツィオーネChianti Gran Selezioneと分類される。食事のコースをキャンティ・ワインで進める場合、この順序にすると流れがよいだろう。
誇り高き黒いオンドリ

このように種類の多いキャンティだが、おいしいワインを選ぶ、早くて確実な方法がある。ガッロ・ネーロ(黒いオンドリという意味)のマーク付きのワインを選ぶことだ=写真左下。このマークがボトルの首に付いていると、そのワインはキャンティ・クラッシコで、特に品質向上に努力している作り手のワインということになり、失敗はほとんどない。
また、この雄鶏の周りが赤色で、その周囲が金色の場合は、ワインが、ワンランク上のキャンティ・クラッシコ・リゼルヴァであることを示す。
さて、フィレンツェの名物料理といえば、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナBistecca alla Fiorentina。レアに焼いた骨付きキャニーナ牛chianinaの分厚い肉で、柔らかく大変ジューシーなステーキだ。ガッロ・ネーロの付いた、古いキャンティ・クラッシコと豪快に食べたい。












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