■インド北部ウッタル・プラデーシュ州のバンダ(Banda)地区で、気温47~48度の異例の熱波が1週間以上続き、住民の生活や経済活動に深刻な影響を与えた。同地区がインド国内で最も暑い地域の一つとなった今年の5月の異常な熱波について、BBCが検証を試みている。

農業や建設業など屋外労働に従事する人が多いバンダでは、人々は生活時間を大幅に変更して対応。市場は夜明けとともに始まり午前8時頃には閉まり、建設作業員は早朝と夕方に働き、最も暑い時間帯を避けて活動した。しかし、こうした対応にも限界がある。道路工事に従事する女性労働者の一人は「貧しい人々には暑さを懸念する余裕はない」と、ため息をつく。労働者らは厚い生地の服で全身を覆い、直射日光が肌に到達しづらいよう工夫したり、休憩時間に少しでも日陰に入ったりする程度しかできないと嘆いた。
専門家らは、地下水の減少など、周辺の気温を和らげる機能が弱まっていると指摘。また、森林伐採や鉱山開発の拡大によって樹木が減少し、熱を吸収する自然環境も失われつつあるという。地元大学の気象学者ディネシュ・サー氏は、「摂氏48~49度の高温自体は過去にもあったが、今年は47~48度の状態が8~9日間も続き、これは異例のことだった」と振り返る。
病院では熱中症や脱水症状の患者が増加し、特に高齢者や子どもへの影響が深刻だった。気候変動によってインド北部では高温と湿度が組み合わさった危険な暑さになることが増えていると警告が発せられている。一般家屋にエアコンはない。住民たちは代々暑さと共に暮らしてきたが、専門家は「問題は暑いことではなく、暑さがより長く続くようになっていることだ」と話す。今年、5回にわたって熱波に襲われた英国とはいえ、摂氏48度という厳しい環境の中で働き続けなければならない人々の毎日を想像するのは容易ではなさそうだ。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)
































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