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■ 第66話 ■日英コロナ対策

▼英国では4月中旬までに3000万人が1度目のワクチン接種を終え、1000万人が2度目の接種を終えたらしい。全人口の約半数が抗体を手に入れたことになる。私も3月末に1回目の接種を受けた。アストラゼネカ製だった。2回目は6月上旬に予定されている。システムは実によく出来ていて、予約はとても簡単だった。また、接種会場でも全てが機能的で会場に入ってから5分後には接種が終了していた。早過ぎて本当に終わったのか疑ったくらいだった。普段はサービス業界が優れているとは思わせてくれない英国だが、ワクチン接種プログラムに関してはあらゆる面で細部まで神経が行き届いており、思わず「やりゃ出来るじゃん」と上から目線で褒めたくなる。

▼日本はワクチンで相当出遅れている感がある。最近になってようやく高齢者を対象に接種の予約受付が始まったらしいが、23日にはアクセスが殺到して予約サイトがパンクし、大混乱に陥ったというニュースがあった。日ごろ技術立国と言って鼻高々なのにこれに関しては実にトホホな状況だ。我が父は95歳とかなりの高齢だが、未だにいつ接種してもらえるか分からんと嘆いている。東京オリンピック開幕まで100日を切り、聖火リレーも始まっているという中、東京、大阪、京都、そして兵庫の4都府県で4月25日から5月11日までの17日間、再び緊急事態宣言が発令された。「日本って、こんなに出来ない子だったっけ?」と、外から目線で嘆きたくもなる。

▼英国のワクチン接種プログラムは確かにうまく推移している。しかし4月末現在、英国では13万人近くがコロナで亡くなっている。一方の日本の死者は1万人余り。英国の人口は約6800万人。日本は倍近い1億3000万人弱。死者の数だけを見れば英国はコロナ対策で大失敗、日本は大健闘していると言える。

髪振り乱して頑張っていますが、何か?
©Foreign and Commonwealth Office

▼英国は去年の今頃、あえてコロナに感染させて免疫を獲得させる「集団免疫」を推進していた。「自分の頭髪も制御できないジョンソン首相にウイルスを制御できるのか」。私は心配していた。案の定、集団免疫は大失敗だったが、その後は3度に渡るロックダウンと長期に渡る休業補償(ファーロウスキーム)、ロックダウン緩和のロードマップやワクチンプログラムなど大胆で分かり易い対策を次々に講じた。力ずくでもコロナを終息させようとする姿勢には個人的に好感を抱いている。しかし13万人が亡くなった事実は消せるものではない。一方の日本は緊急事態宣言といいつつも店舗の閉鎖も人の移動もお願いレベル。ワクチン承認にも手間取り、終息への具体的なスケジュール、いわゆるロードマップも示されず、全てが後手後手、行き当たりばったりに見えてしまう。けど、死者を約1万人に抑え込んでいるという事実は高く評価すべきなんだろね。

▼BBCは23日、経済支援のための国の借金が第二次世界大戦後、最大となったと報じた。英国は先の大戦の戦勝国だが、戦後は敗戦国並みに経済が疲弊した。新型コロナウイルスとの戦い方は国によって異なる。パンデミックはいつか必ず一旦終息する。しかしコロナ禍とは、コロナを封じ込めた日ではなく、疲弊した経済がコロナ前のレベルにまで回復して初めて総括されるべきものだ。今はまだ道中ば。誰がコロナに上手く対応し、誰が下手くそだったのか、評価はその時まで誰にも分からない。本稿の本題「イギリスのメシはなぜかくもダメなのか?」はどこ行った? 店もろくに開いていないから知らん。そんな中、次号に続くぜ。チャンネルはそのままだぜ。

週刊ジャーニー No.1186(2021年4月29日)掲載

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