ぶらりんぐロンドン

ジャーニー編集部がロンドンの街をぶらりとレポート

パブ巡りに役立つ豆知識、最近よく聞く「IPA」ってどんなビール?

7月20日号の週刊ジャーニー本誌で特集した「夏に行きたいパブ13選」。編集を担当したNです。こんにちは。
抱えていた特集がひと段落し、週末はパーッとパブで! と思っていたものの、発行と同時にロンドンはすっかり涼しくなってしまいました。あれれれれ…。これほど英国の気候を恨めしく思ったことはありません。ですが、天気の愚痴を言っても仕方がないので、パブ特集の【番外編】として、パブ巡りに役立つ薀蓄をひとつご紹介したいと思います。

「IPA」というスタイルのビールをご存知でしょうか。IPAとは、インディア・ペール・エール(India Pale Ale)の略で、強いホップの苦味とフルーティーな味わいが特長です。呼び方は、アイ・ピー・エー。近年世界各地で飲まれる(愛される)このビール、「インディア」の名を冠しますが、実は発祥は英国なんです。
インドが英国の植民地だった18世紀後半。大英帝国からインドへとビールを輸送する際、通常のビールでは半年を越える長い船旅の途中で味が劣化し、けっして飲めたものじゃなかったのだそうです。そこで注目を集めたのが、ロンドンの醸造家ジョージ・ホッジソン(George Hodgson)が作っていたビールです。アルコール度数が高く、ホップを大量に使うことでビールが長持ちしたことから、ほかの醸造家もこれに続いて醸造をはじめ、次第にIPAと呼ばれるようになったのだそうです。
冷蔵技術やラガービールの登場など、時代の流れとともに一度は廃れてしまいますが、クラフトビール界の盛り上がりとともに再び注目を集め、現在、国内外のブルワリーがこぞって醸造しています。

さて、上の写真は、「The Trafalgar Tavern」で飲んだ、「Charlie Wells」社の「Triple Hopped IPA」。IPAは、一般的なラガービールよりもちょっと濃い目の色合いです。ちなみに料理は、ヴィクトリア朝時代にオシャレな食べ物として流行した「ホワイトベイト」のフライ。

またIPAの仲間で、アルコール度数が少し低めのSession IPAというスタイルも飲みやすいと評判です(上の写真は、「Beavertown」の「Neck Oil Session IPA」。IPAに比べて薄い色をしています)。適度な苦さとさわやかな味わいは夏にぴったり! 今回のパブ取材でも、お店のスタッフからたびたびSession IPA、IPAをすすめられました。ぜひ一度試してみてください。それでは、夏らしい天気が戻ってくることを信じつつ…。(編集部N)