ホンネで語る!
英国でのワーホリ

前編

友達作りはなかなか大変

ワーキングホリデー(Tier 5: Youth Mobility Scheme 以下、ワーホリ)の制度を利用して英国で暮らす日本人の生の声を聞くべく、20~30代の女性3人による座談会を決行。ワーホリ生活の夢と現実について、熱く語っていただいた(全2回シリーズ)。
参加者のプロフィール
Aさん (30歳)/在英1年(ワーホリ期間:2016年11月~)。出身は福岡県。ロンドン東部在住。
Bさん (31歳)/在英1年1ヵ月(ワーホリ期間:2016年10月~)。出身は岡山県。ロンドン西部在住。
Cさん (29歳)/在英3年(ワーホリ期間:2014年11月~2016年10月、終了後、配偶者ビザに切替)。出身は東京。ロンドン北部在住。

年齢的に婚活!?

― ワーホリでイギリスに来ることになったきっかけは何ですか?

A
もともと旅行が好きで、イギリスのワーホリだったら他の国と違って2年間滞在できるので、ロンドンを拠点にしてヨーロッパの国々を旅行できるなと思って応募しました。
B
同じです。私の場合は、ワーホリでイギリスに来た人が周りにはいなかったんです。もし知っている人がいたらその人に頼りそうだったから、いない方が英語を勉強するのに都合がいいと思いました。
C
私は会社を辞めて、フリーランスで仕事をしてたんですけど、これまで海外留学をしたことがなかったので、せっかくの機会だから外国で暮らしてみたいと思ったんです。いままで旅行した国の中ではイギリスが一番好きだったので、行きたいと思って調べていたときにワーホリのことを知りました。働けるビザなのでフリーとして仕事ができるなと思いました。

― まわりの反応はどうでしたか?

A
過去にカナダにもワーホリで行ったことがあったので、もう家族は慣れてますね。
B
いいですね。私は、「年齢的に婚活でしょ、何を言ってるの」って、親に反対されました。
AC
(笑)

― どう言いくるめたんですか?

B
「1年で帰ってくる」って約束しました。いま1年ちょっと経ちましたけど、もう少しいたいと思ってます。
C
うちは兄弟も親も海外に住んでいた経験があるから大丈夫でした。でも、いとこのお兄ちゃんに「お前が思い描いているような理想の通りにはならない!」って、説教されました。言われたことで、逆に、「何とかしてやる!」って思えましたけどね。

「年齢的に婚活でしょ」と両親に渡英を反対されたBさん(手前)。

準備は計画的に

― 渡英前に英語の勉強はどのくらいしましたか?

B
英語の準備は一切してこなかったんです…。もともと旅行が好きで、若い頃にバックパッカーとして世界一周旅行をしたことがあったんです。
C
旅人だ! じゃあ海外生活には慣れてるんですね。
B
うーん。海外には慣れてますが、長い間海外で生活するのは初めて。旅行のときはボディランゲージでなんとかなったんです。だから「なんとかなる」の精神で来たら、意外に大変でした。
A
私はまだまだしゃべれませんが、カナダにいく前に勉強して、現地で英語環境に慣れたので、英語に対してそんなに苦手意識はなかったです。だから、今回改めて勉強はしなかったです。
C
私は、事前にできることはやってきました。もともと、英語は勉強していたので、読み書きは問題がありませんでした。でも話す機会が全然なかったから、会話に慣れるために、日本語を話したい外国人と英語を話したい日本人のマッチングアプリを見つけて、そこで友達を作ってライン(通信アプリ)で会話をしていました。そのおかげで、オンライン上での会話の速度には慣れたかな。でも実際に会って話してはいないので、スピーキングとリスニングはイギリスに来てからです。
B
私も東京の外国人パブみたいなところに頑張って行ったことがある。六本木にあるゲイと外国人が集まるパブ。
C
そこを選ぶのがすごいですね!

― 資金も必要ですよね。

A
イギリスに旅行で来たことがあって、そのときに物価の高さを知ったので、日本で働いていた会社を辞めて、草津温泉でリゾートバイトをして貯金しました。毎日温泉。ふふふ。
BC
いいですね!
A
最終的に200万円は貯めました。
C
えらい! 私は100万円くらい貯めたけど、こっちに来ると一瞬でなくなるよね。
B
ほんと、一瞬! 150万くらい貯めたけど、もう全然ない!

日本コミュニティーで情報収集

― 渡英してまず何をしましたか?

B
日本にいる間に語学学校とホームステイ先を決めていたので、まず学校に3ヵ月通って英語の勉強をしました。ただ、3ヵ月ではまだまだ思うようには上達しなかったので、さらに3ヵ月延長して、その間は週2回だけ学校に行って、残りの日は仕事をするようになりました。
A
私はカナダのワーホリのときに語学学校に行って、そこまで伸びなかったので、何十万円も語学学校に払うのはもったいないと思って行きませんでした。渡英して、まず最初はユースホステルに泊まって、すぐにMixBで家を決めました。割と早い段階で仕事も見つけました。
C
私は日本にいるときに予約しておいたフラットに1週間泊まって、その間に部屋探しをしました。11月の半ばに来て、年明けまではあちこちを観光したり、とにかくたくさんの美術館に行ったりしました。

30日間、毎日さまざまなイベントに参加して友達作りに励んだと話すCさん。

― 渡英直後、友達はいましたか?

ABC
誰もいなかったです。
C
最初のころ立て続けに引越しをしたんですけど、その中で出会った日本人の女の子と仲良くなって出かけてました。あと、フリーランスと言っても当時はクライアントがまだそんなにいなかったから、英系の会社でバイトを見つけて、そこの子たちと遊びにいってましたね。
A
私はとりあえず日本人のコミュニティーを見つけて情報を得たいと思って、ネットで県人会や同世代の人が集まる会を探しました。そこで気の合う人と出会えました。
B
うらやましい。私は語学学校に日本人がいなかったから、あとになって、日本人の友達は作っておいたほうがいいなと思いました。しかも、自分よりちょっと前にイギリスに来た子。似た境遇の子がいたら全然違うと思います。友達を作りに同世代の日本人が集まるイベントに一度行ったんだけど、思っていたよりも堅苦しい雰囲気だったんですよね。私はもっとカジュアルなノリを求めてたんですけど…。同じようにワーホリの女の子もいましたけど、友達作りというよりは、婚活のために参加してる子だった(笑)

30日間、毎日イベントに参加

― イギリス人の友達を作る機会は案外少ないと言いますが、どうですか?

A
私、映画が好きなんですけど、ランゲージ・エクスチェンジで知り合った人の中に同じ趣味のイギリス人がいたので、その人と一緒に映画に行ってます。私がロンドンをよく知らないのをわかってくれていて、ほかにも、色んなところに誘ってくれます。
C
いいですね! 私は相当苦労しました。フラットメイトは基本的に日本人で、仕事先は英系でしたが、プライベートでこっちの友達を作るのはすごく難しいと感じました。積極的に自分から外に出て行かないと出会えないと思って、30日間毎日何かしらのイベントに行く計画を立てて活動しました。

― それはなかなか体力と勇気が必要ですね。どんなイベントに参加したんですか?

C
なるべく日本人が絡んでいるものには行かないようにしていました。行ったこともありますが、日本人女性狙いの外国人男性ばっかりだったのが、どうしても受け入れられなかったんです。だから(日英のしばりがない)普通のランゲージ・エクスチェンジとか、「ミートアップ」のウェブサイトで見つけたイベントとかですね。アジア料理好きが集まってご飯を食べに行くとか、科学博物館の夜間イベントに一緒に行くとか、そういうのに参加しました。まぁこのふたつは失敗だったんですけどね(笑)
AB
すごい!
C
イベント前は、「ひとりは嫌だな」って思うこともありましたけど、結局2人の親友と出会えたし、この期間に出会った人と結婚して今にいたるので、行き続けてよかったと思います。
B
頑張ったね。私はイギリス人夫婦の家にホームステイしていて、私と同じようにステイしている人と遊んでます。
A
私、家のきれいさを求めて日本人と住みたいと思ったから、フラットメイトは全員日本人なんです。たまに家で一緒にご飯を食べて楽しく過ごしているので、それはそれでよかったんですけどね。語学学校に行かない分、頑張って友達を作ろうと思ってたけど、あまりできてないっていうのはあります。
B
語学学校で友達できたけど、国に帰っちゃう人が多いのが悲しい。
C
その気持ちわかる! 関係を続けるの難しいんだよね。

お金と英語は悩みの種

― ワーホリ生活で困ったことや悩みはありますか?

B
イギリスに来れば英語が上達すると思っていたけど、全然違いました。語学学校では確かに伸びたけど、いま日本食レストランで働いていて、使うのは日本語ばっかりで。最初はよかったけど、同じことの繰り返しだから…。
A
私はあまり理想を思い描いてこなかったんです。行ったらどうにかなるって思って来たら、どうにかなった(笑)。だから困ったことはそんなにないかな。
C
こっちで仕事をすることも目的のひとつで、ファッション系の広報や、PR系のお給料をもらえるインターンの職に就いたのですが、給料が安い! 英系の会社で英語環境だし、新しいことが学べるって納得はしましたけど。
B
お金はあっという間になくなりますよね。私は歯を悪くしたり、家族の不幸で一時帰国したりしたので、どんどん減りました。銀行口座の額が2桁とかになるの。20とか30ポンドに。
C
最初はよくわからないから、予定外の出費が多かったし、いま思うとお金を無駄にしたこともありました。でもこればっかりは来てみないとわからないですよね、何が起こるか。残高が減って不安で、だから働かなきゃって思いました。そういう意味では職を見つけるモチベーションになりました。
AB
確かに!
A
私がラッキーだったのは、日本でもやっていたデザインの仕事が割とすぐに見つかったんですよ。貯金もそこそこあったし、貯金を崩すのは月々いくらまでという額を決めています。
B
計画的! 私いま、お金がないから無料の語学学校に行こうと思ってて、調べてみるといくつかあるんですよ。教会が主催するものとか。
C
勧誘されないのかな。
B
一日に5回お祈りする厳格なイスラム教徒の子と学校で仲良くなったんですけど、教会でやってるレッスンに参加したら、キリスト教について熱く語られたって言ってました。「なんてこっちゃー」って(笑)

「(ワーホリについて)あまり理想を思い描いてこなかった」とあっけらかんと話すAさん。

多国籍の街、ロンドン

A
ちょっと気になるのは、一日に5回お祈りする友達って、授業中はどうしてるんですか?
B
普通に出ていきますよ。一緒に遊んでいても、プレイタイムって言ってお祈りを始めたりする。仲良くなったら宗教のことも聞けるから、新しい発見があります。
C
ロンドンだと、イギリス人以外にもこれまで接点のなかった人種の人と関わり合えるよね。それがロンドンの一番いいところだと思います。
B
そうそう! イギリスに来たけど、いろんな国の人と知り合えたのは大きいですね。ヨーロッパ各地を旅行するときに、友達の家に泊まりに行って、その国の文化に触れられるのも嬉しい。
C
私もイタリア・トスカーナ出身の友達の実家に泊まりに行って、マンマの家庭料理を食べさせてもらいました。
B
パーティーも多くて、色んな国のスタイルを経験できるのも、イギリスならでは。絶対時間通りには始まらないけどね(笑)
友達を見つけよう!
Meetup
世界各地で利用されているコミュニティー・ウェブサイト「Meetup」。食、スポーツ、アートといった趣味のグループや、ご近所のグループによるイベントの告知が行われていて、自分との共通項を持つ友達を探すことができる。イベントの企画も可能。
www.meetup.com

週刊ジャーニー No.1013(2017年12月7日)掲載

「英国でのワーホリ」後編のテーマは、「ワーホリの魅力」です。どうぞご覧ください!
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