●サバイバー●取材・執筆/本誌編集部

始めるのに早すぎることはない

まだ言葉が理解できない年齢でも、両親の声を聞きながら一緒にイラストを見ることで、子どもは本と触れ合う時間を「楽しい」と感じるようになっていくもの。絵本を読んでいるときに子どもの気が散ったり、本を噛んだり、どこかへ行ってしまったりしても、諦めずに毎日「読み聞かせ」を続けよう。「忙しくてそんな時間ない…」という場合は、ほんの数分でもOK。毎日続ければ、いずれ大きな違いが生まれてくる!

読みたい絵本を選ばせよう

子どもが自分で選んだ本の方が、より物語に興味を持つのは当然。いつも同じ絵本ばかりになってしまっても大丈夫。まったく問題ありません。むしろ好きな物語やイラストの傾向がわかるので、本を買うときの参考にもなっちゃう!

子どもの近くに座ろう

読み聞かせるときは、子どもに寄り添って触れ合うことも大切。大きくなってきたら、自分で本を持つように促したり、ページをめくらせたりしよう。また、本を読むときには物語に没頭できるよう、テレビやPCの電源をオフにするのを忘れずに!

イラストも見よう

ページ上の文字をただ読むだけではNG。描かれた絵の中に面白いものがあるかもしれないし、次に何が起こるかのヒントが隠されているかも。推測しながら一緒にイラストを見ることで、想像力も鍛えられる!

一緒に物語を楽しもう

絵本の登場人物になりきって演じたり、愉快な声、変な声を出したりするのを恥ずかしがらないこと。一緒に笑ったり怖がったり、子どもと気持ちを「共有」して楽しもう!

自分も本を読もう

子どもは両親のマネをしたがるもの。本を好きになってほしいなら、自分たちも読書をする姿を見せよう。新聞や雑誌、料理本でも何でもOK。スマホやiPadなどで読むのではなく、「本」であることが重要なポイント。

本をプレゼントしよう

定期的に本を贈って、世界を広げてあげよう。地元の図書館で一緒に新しい絵本を選ぶのもいいだろう。図書館では子ども向けのイベントが頻繁に開催されているので、一緒に図書館へ行くことを習慣化してしまおう!

本棚を用意しよう

子ども部屋に本棚を用意しよう。本がいつも目に入る場所にあり、本が身近な存在になることは、「本好き」への近道!

Aliens Love Underpants Claire Freedman

2007年に発売されるやいなや、英国で大ヒットした「うちゅうじんはパンツがだいすき」シリーズの第1作。はるばる地球にやって来た、パンツが大好きな宇宙人。家の裏庭に干してあるパンツに、あんなことしたり、こんなことしたり…⁉

Brown Bear, Brown Bear, What Do You See? Bill Martin Jr. & Eric Carle

身近な動物と色彩の感受性を育む、日本でも有名な名作絵本「くまさん くまさん なにみてるの?」。クマの視線の先にいるのは…赤い鳥。鳥の視線の先にいるのは…黄色いアヒル。どんどん繋がっていって、最後に登場するのは…?

Each Peach Pear PlumAllan & Janet Ahlberg

日本では「もものき なしのき プラムのき」として刊行されている、英国らしい絵本。韻を踏んだ言葉遊びと、かくれんぼを一緒に楽しめ、ページごとにシンデレラ、ロビン・フッドなど、マザーグースやグリム童話のキャラクターの一部が描かれている。

Goodnight Moon Margaret Wise Brown

「おやすみなさい、あかりさん」「おやすみなさい、あかいふうせん」…。ベッドに入った子ウサギが、部屋の中にある物のひとつひとつに「おやすみなさい」と声をかけていく。皇后陛下の「思い出の1冊」としても有名な絵本。

Lost and Found Oliver Jeffers

家の前に立っていた、寂しそうな迷子のペンギン。男の子は何とかしてあげたいと、帰るべき場所を一生懸命に探す。ついに男の子とペンギンは、南極へ向かってボートを漕ぎだすが…。心温まる「まいごのペンギン」(邦題)の物語。

Meg and Mog Helen Nicoll

おとぼけ者で心優しい魔女のメグと飼いネコのモグ、フクロウのホーが繰り広げる愉快な物語。メグは魔女が集まるハロウィーン・パーティーで魔法を使おうとするが、呪文が上手く唱えられず…⁉ 英国の人気シリーズの第1作で、20冊以上も続編がある。

JFC
TK Trading
Centre People
ロンドン東京プロパティ
Dr Ito Clinic
早稲田アカデミー
サカイ引越センター
JOBAロンドン校
Koyanagi

Oi Frog! Kes Gray

ネコはマットに座り、ウサギは椅子に座り、ラバはスツールに座り、カエルは丸太に座り…って、ちょっと待って。どうしてカエルは丸太なの⁉ そんなの嫌だ! カエルと仲間たちが繰り広げる、爆笑人気シリーズの第1作。

Pants Giles Andreae

子どもはパンツが大好き! みんなどんなパンツを履いてる? あなたはどのパンツが好き? たくさんの動物や人々と知り合い、様々な色、模様、デザインのパンツと出会っていく物語。カラフルでポップなイラストと韻を踏んだ言葉遊びも楽しい。

The Elephant and the Bad Baby Elfrida Vipont

大きなゾウと出会った小さな坊やは、ゾウの背中に乗せてもらい散歩へ出かける。アイスクリーム、パイ、ビスケット…と次々に「食い逃げ」する彼らを、店員たちが追いかけていき…。「Please」を言う大切さを教えてくれる。

The Gruffalo Julia Donaldson

恐ろしい牙を持つ怪物「グラファロ」が主人公の英国では定番のシリーズ第1作。日本では「もりでいちばんつよいのは?」というタイトルで刊行。森の中でほかの動物に何度も食べられそうになっていたネズミは、ついに1番強いグラファロと遭遇し…。

The Tiger Who Came to Tea Judith Kerr

ある日突然、「お茶の時間にご一緒させていただけませんか?」と家を訪ねてきた、礼儀正しい大きなトラ。でも、お腹をすかせていたトラは、家中の食べものをすべて食べ尽くしてしまって⁉ 日本では「おちゃのじかんにきたとら」のタイトルで有名。

The Very Hungry Caterpillar Eric Carle

日本でもお馴染みの名作「はらぺこあおむし」。小さなあおむしが葉っぱやりんご、ケーキなどを食べてどんどん成長していき、最後に美しい蝶になるまでの物語。あおむしが食べたものには小さな穴が空いているので、穴に指を入れて遊ぶこともできる。


There Was an Old Lady Who Swallowed a Fly Pam Adams

なぜかハエを飲み込んでしまったおばあさんが、そのハエを取るためにクモを飲み込み、今度はクモを取るために鳥を飲み込み…。ちょっと怖いマザーグースの物語が、可愛らしいイラストとともにつづられた1冊。

Tiddler Julia Donaldson

みんなが驚くような面白い話を考えるのが大好きなチビウオ。毎朝の遅刻の理由も「大げさな作り話」で盛り上げていたが、ある日、本当に漁船につかまってしまい…。個性的な海の生き物たちが、カラフルな色彩で描かれている。

Where’s Spot? Eric Hill

英国で絶大な人気を誇る、仕掛け絵本シリーズ。日本では「コロちゃん」シリーズとして知られている。食事の時間になっても現れない子犬を心配して、家の中を探しまわる母犬。ドアの後ろ? ベッドの下? それとも…?

※BookTrust、Waterstones、EYFS(Early Years Foundation Stage)が推薦しているリーディング・リストを参考に紹介しています。

Kyo Service
J Moriyama
ジャパンサービス
らいすワインショップ
Atelier Theory
奈美デンタルクリニック
 

週刊ジャーニー No.1385(2025年3月20日)掲載