やっぱり気になる天気のこと
どれほど素敵な外出プランも天気によってその魅力が半減するロンドンにあって、誰もがシャードで心配するのは景色が明瞭に見えるのか、ということだろう。せっかくなら晴れた視界の良い日に行きたいというのはもっともな望みだ。
天気への配慮として、69階ギャラリーにはデジタル望遠鏡「Tell: scope」が12台設置されている。地方の小高い丘の上に設置された望遠鏡とは大きく異なるこの『超ハイテク』の望遠鏡は、ハンドルを手にとり、見たい方向へとアングルを向ければ、その場所を拡大して見られるだけでなく、なんと、当日の「ライブ」の眺めに加え、事前に記録された「晴れの日ビュー」を見ることができる。たとえ目の前が霧でかすんでいようとも、モニター上ではばっちり晴天時の眺めを体験できる。しかも、ロマンティックな気分に浸りたい人のためには夜景ビューまであるので、ライトアップされたロンドンの街並を昼間でも疑似見学できるのだ。
さらに、重要な建物や通りが画面上の視界に入ると、それを示すサインと、簡単な解説がつけられている。そうした見所は200を数え、「Tell: scope」と名付けられた通り、ロンドンを『告げる』望遠鏡となっている。
入場は30分単位で区切られているが、展望ギャラリーには飽きるまで何時間でもいることができる。朝早くから日没までの時間を過ごすことだって可能だ。ただベンチやカフェなどの寛ぎスペースはなく、お弁当を広げることもできないので、もしも一日をここで過ごしたいと思ったらお腹ペコペコを覚悟で臨むしかない。もしくは貸し切るという方法もある。展望デッキで警備を務めていたおじさんが「すでに某有名モデルが貸切パーティーをするために予約をしたらしい」と教えてくれた。
シャードにはこのほかにも、2階から28階にオフィス・スペースが広がっている。ビジネスでの用事がない限り入る機会はないと思われるので、シャードからロンドンを眺めたい! と思ったら、住人になるか、ホテルに滞在するか、レストランへ赴くか、あるいは、展望ギャラリーに足を運ぶことになる。大都市ロンドンの超高層ビルとあって、セキュリティの都合もあるのだろう、「じゃあ、はいどうぞ」と誰もが簡単に上の階へ行けるわけではない。そのため気軽に入って、ショッピングして…という場所は用意されていない。
「え、ちょっと待って。 展望ギャラリーの入場料は私には高すぎる…。私はどうしたらいいの?」。今、かすかなつぶやきが聞こえたような。 そんなあなたでも大丈夫。シャードを写真におさめるのに絶好の場所を左のコラムで紹介しているので、これを参考にしつつ、ロンドンを歩いてみるのも一興。
これからますます充実していくロンドンの新名所を、自分にぴったりの方法で存分に満喫していただきたい。

69階に設置された「Tell: scope」。ひとり2分を目安に誰でも無料で利用できる。
写真左は「Night」ビュー。



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