朝食からディナーまで、夜はクラブに

 

「ロンドンに住んでるのに、ホテルに泊まるなんてもったいない!」。きっとそういう人もいるでしょう。そんな人は、レストランで贅沢なひと時はいかが。
ホテルの下、31階から33階の3フロアには3つのレストラン・バーが入居を予定している。地上階にあるレストラン専用のエントランスを抜け、専用のエレベーターに乗ってたどり着くのは、真ん中の32階。
同階には、日本の居酒屋スタイルにヒントを得てナイツブリッジで創業し、香港、ドバイなど世界各地で和食レストランを展開する「ズマ(Zma Resaran)」のオーナー、ドイツ人シェフのライナー・ベッカー(Rainer Becker)氏とレストラン経営者のアユン・ウェイニー(Arjun Waney)氏が手がけるレストラン「オブリックス(Oblix)」が登場する。
クラシック・ニューヨーク・スタイルのグリル&ラウンジ・バーをメインに、ライブ・ミュージックやワインも充実させる意向と説明されている。
31階と33階では、香港、中国、英国にレストランを持つ「アクア(Aqua Group)」によるレストラン・バーがそれぞれの階でエグゼグティブな空間を演出する。31階には、3階分吹き抜けのスペースが設けられ、より開放的なダイニング・バー・スペースとして楽しむことができそうだ。
ホテルにしてもレストランにしても、アジア色が強く感じられるが、それがロンドンの新名所で人々からどういった反応で迎えられるのか、日本人としても大いに気になるところだ。
3店とも朝食、ランチ、ディナーを提供、さらに夜遅くまでの営業を予定しており、夜が更けるとクラブ・スタイルの雰囲気になるという。ビジネスでの会食はもちろん、奥様同士のランチ会にも、カップルでのデートにも、マルチに対応できそうだ。

 



レストラン・バーのイメージ図。31階から33階の3フロアにわたる吹き抜け部分は、
とくに贅沢で開放的な空間で過ごすひとときをもたらしてくれそうだ。© Sellar

 

高速エレベーターで、いざ展望階へ

 

「でも食事するっていったってひとり100ポンドは超えそうだよね?」「ぜったい無理!」。そんなあなたを温かく迎えてくれるのは、展望ギャラリー「ザ・ビュー・フロム・ザ・シャード」(68階~72階)だ。
本紙取材班は、公式オープンを前に行われたお披露目会を訪れた。
ロンドン・ブリッジ駅直結のジョイナー・ストリート(Joiner Street)にある展望ギャラリー専用の入り口を進むと、回転扉の先に照明が落とされた近未来的な空間が広がっていた。遊園地のアトラクションといった面持ちだ。左手にチケット売場があり、当日券は、大人29・95ポンド、子供23・95ポンド(24時間前までに予約すれば、5ポンド引き)。入場は30分単位で区切られており、当日券の場合は、予約に空きがある時間帯での入場となる。そのため、予約でいっぱいの時間帯に訪れると、自分の時間になるまで隣にあるギフトショップなどで時間をつぶすことになるだろう。

 



回転扉を抜けると、近未来的な空間が広がっている。

 

どうしてもすぐに入りたいというせっかちな人には、『今すぐ』当日券(Immediate Entry)が用意されている。お値段は、大人も子供も1人あたり100ポンド。さすがオイル・マネーが資本の超高層ビル、金があれば、色いろな望みが叶うというものだ。
ここで注意したいのは荷物の大きさ。55×38×20センチを越える荷物の持ち込みは禁止されており、しかも預かってはもらえない。ロンドン・ブリッジ駅という便利な立地上、とくに旅行者と一緒に訪れる場合は気をつけよう(ベビーカーだけは、専用スペースに置いていくことができる)。
右手にある入場ゲートの方へ進んでいくと、電光掲示板には世界各国の言語で表現された「ようこそ」の文字が次々に流れている。しばらく見ていると、日本語を発見! 気分は上々だ。
展望階へとつながるエレベーターまでの通路には、安全確認のための持ち物検査があり、空港さながらのセキュリティ・ゲートが待ち構えている。その面倒さを紛らわすかのように、通路の壁には英国、ロンドンを代表する人物や建物などがカラフルにコラージュされ、ディスプレイされている。例えば、6人の妃を持ったイングランド王ヘンリー8世の妃のひとりとしてモデルのケイト・モスが肩を並べていたり、ロンドン市長のボリス・ジョンソン氏が宿敵ケン・リビングストン氏の靴磨きをしていたりと、140ほどの人物と建物がコミカルに並んでいて、ロンドンを楽しく紹介する仕掛けとなっている。
ここからは秒速6メートルの高速エレベーターに乗り込み、33階で一旦別のエレベーターに乗り換えると、あっという間に、68階に到着だ。

 



展望ギャラリーを外から見たときのイメージ写真。© The View from The Shard