■ 第244話 ■レーニンの正体
▶第一次世界大戦が始まった。ここではその詳細を語らない。語るほど知らない。知ったかぶりしたいのは「どう終わったか」。国を挙げての全面戦争。長期化すれば誰もがヘトヘト。ロシアは第一次世界大戦初期、3倍近い兵力で臨んだタンネンベルクの戦いでドイツに大敗。帝政ロシア政府のダメっぷりが国民にバレちゃった。さらに戦争長期化により生活が圧迫され、民衆の怒りフツフツ。1917年2月、ついにペトログラードで民衆蜂起。ロマノフ朝は崩壊し、ニコライ2世は退位した。臨時政府が発足したけど、これはブルジョア階級が主導したもの。金持ちは戦争行かないし、武器や食糧調達して大儲けしている人たちもいたので戦争継続ウエルカム。
▶一方、真っ先に戦場に送られる労働者や兵士たちは各地で評議会を意味するソビエトを組織。せっかく帝政を倒したのにロシアは再びパッカリ2つに割れちゃった。そんな時、ドイツはスイスに亡命していたレーニンをロシアに送り込み「権力をソビエトに寄こせ」「即時停戦だ」と騒がせた。手を焼いた臨時政府はレーニン率いるボリシェビキを弾圧。レーニンはフィンランドに亡命。やがて右派軍人がロマノフ王朝復活を目指して蜂起。臨時政府はこの反乱を抑えることができず、ボリシェビキに助太刀要請。レーニンは見事、彼らの期待に応えた。これで立場逆転。多数派を意味するボリシェビキが権力握っちゃった。ボリシェビキは同年10月に武装蜂起し今度は臨時政府をぶっ倒した。これが10月革命。労働者階級による世界初の社会主義政権が誕生。ボリシェビキは勝手に対戦国と講和し戦線離脱。連合国激オコ。
▶ロシア革命。教科書が書かない話を書く。レーニンは母方の祖母がユダヤ人。つまりクォーターのユダヤ人だ。その他、革命を主導したボリシェビキはレーニンやトロツキーをはじめ約8割がユダヤ人。ソビエト連邦社会主義共和国とはユダヤ人が中心となって作った国だ。筆者と共に「旧約聖書」をチラ見して来た読者なら分かる。目的達成のための暴力には寛容な方々。レーニンはグルジア人スターリンの異質さを見抜き危険視していた。レーニンが目指すのは世界社会主義化。一方スターリンはソ連一国社会主義で同床異夢。レーニンは死の間際、遺言状に「スターリンだけは後継者にしちゃダメ」と書き、妻に託して死んだ。妻は何も分からず遺言状をスターリンの秘書に渡しちゃった。それを読んだスターリンは遺言状を隠ぺい。シレっとレーニンの後継者になった。のちにトロツキーらユダヤ人を粛清。邪魔なユダヤ勢力を排除した上で社会主義国家作りに邁進してゆく。
▶二月革命で退位させられたニコライ2世とその一家。その後、帝政ロシア復活を目論む連中に担ぎ出されることを懸念した革命政府によって捕らえられ、一家全員銃殺された。皇帝一家を殺した連中は一時ヒーロー扱い。ところがニコライ2世の皇后アレクサンドラはドイツ諸侯から嫁いだ女性。しかも英ヴィクトリア女王の孫。やばいよヤバいよ~。ヴィクトリア女王の孫やひ孫を殺しちゃったよ~。英独怒らせちゃうよ~ってんで急遽「ニコライ2世は殺したけど、あとの家族はゴニョゴニョゴニョ」と歯切れボロボロ。そのためニコライ2世の家族、どっかで生きてんじゃないの説が独り歩きを始めたってな辺りで次号に続く。チャンネルはそのままね。
週刊ジャーニー No.1366(2024年10月31日)掲載
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