ぶらりんぐロンドン

ジャーニー編集部がロンドンの街をぶらりとレポート

グロスターの珍イベント、チーズ転がし祭りに行ってきた

チーズ転がし祭り(Cheese Rolling Festival)、なんとも素朴な名前ですが、筆者が最初にこのイベントを知ったのは、日本でニュース番組を見ていたとき。「世界中のちょっと変わったお祭り」を紹介するコーナーでした。その後、「世界の果てまでイッテQ!」(2007年放送)の番組企画で宮川大輔さんがレースに参加し、日本でも話題に。せっかく英国にいるのだから、この珍イベントを実際に見てみたい!ということで、5月終わりの3連休の最終日、観戦に行ってきました。

ロンドンからグロスターまで、車で約2時間半。さらに15分ほど走って、イベント会場となるクーパーズ・ヒルの近くに到着。ここから丘までフットパスを30分ほど歩きます。駐車場はどこも一律5ポンドでした。

残念ながら、当日の天気は小雨。ここ2~3年、「晴れ女」を自負していたのですが、ちょっと自信を失くしました。ただ、どしゃぶりの雨だろうと強風だろうと、イベントは必ず開催されるので、会場に行ったものの中止でガッカリ…ということはありません。

クーパーズ・ヒルの麓に到着。家の屋根の奥に見える急な坂が、クーパーズ・ヒルです。この目を疑うような急斜面の丘を、チーズを追いかけながら駆け下りる…けが人が続出するはずですね。レース開始は正午ですが、到着時には(11時15分頃)すでに多くの人々が場所取りをしていました。

どの位置でレースを見るか、これはイベントを楽しむ上でかなり重要なポイント。ゴールラインの正面は、レース状況はよく見えますが、メディアのカメラマンやけが人の救助隊が目の前に立ち並ぶので、ゴール付近が見えません。一方、丘を登って傾斜面からの観戦は、足場を保つのが大変です。足を滑らせて、泥だらけになっている人も大勢いました。

第1~4レースまであり、第1、2、4レースは男性、第3レースは女性のみ。14歳以下の子どもが出場するレースもあり、この場合は駆け下りずに麓から丘の頂上まで駆け上がります(チーズは登場しません)。とくに「よーい、スタート!」といった合図はなく、「Master of Ceremonies」と呼ばれるイベントの代表者が、重さ約4キロの丸型ダブル・グロスターチーズを転がしてから1分後に、出場者たちが一斉に転がり落ちるようにして丘を下りていきます。チーズに追いつくのは不可能であるため、最初にゴールラインを越えた人が優勝です。

面白かったのは、ゴールラインで待機している地元のラグビーチームのメンバー。けがをして動けなくなった人の救助や、転がり落ちてくる人をタックルするようにして受け止める役割を担っているのですが、女子レースが始まると隙間なく綺麗に一列に並び、腰を落として両手を広げ、今か今かと待ち構えます。そして駆け下りてきて(不本意ながら?)胸に飛び込んでくる女性たちを、満面の笑顔でガッシリと受け止めていました(笑)

ちなみに、第1、2、4の男性レースを全制覇したのは、地元出身のクリス・アンダーソンさん。3レースともに、ぶっちぎりの優勝でした。チーズを抱え上げ、メディアの写真撮影に応えるクリスさん。実は13年も連続出場しており、今回20回目の優勝を飾ったとか。地元で有名なヒーローだそうです。

1時間強でイベントは終了。帰り道で、1988年からこのお祭りにチーズを提供している、地元のチーズ製造業者「Smarts Gloucester Cheese」のストールを発見。記念にダブル・グロスターチーズを購入しました(小、5ポンド)。チーズ転がし祭りは組織だったイベントではないので、レースに参加する際も事前登録などはありません。丘の頂上まで登り、レース前に申告するだけでOKとのこと(もちろん出場無料)。来年の開催は、2018年5月28日(月)です! (編集部 ナカコ)

GLOUCESTER, COOPER'S HILL CHEESE ROLL