ホンネで語る!
英国でのフラット探し
後編
大家・住人とのトラブル
英国でのフラット探しや引越し、大家・フラットメイトとのトラブルについて、英国で暮らす日本人女性たちの生の声を聞くべく、20~30代の女性3人による座談会を決行。それぞれの経験をもとに、ロンドンの住宅事情について熱く語っていただいた(全2回)。参加者のプロフィール
(26歳)/在英1年半。ワーホリビザで来英。引越し経験6回。ロンドン東部在住。
(33歳)/在英5年。ワーホリビザで来英後、就労ビザを取得。引越し経験5回。ロンドン東部在住。
(35歳)/在英6年。学生ビザで来英後、就労ビザを取得。引越し経験4回。ロンドン北部在住。
ゴミの中身を確認する大家
― フラットシェアで大家と同居する場合、トラブルが起きやすいと思いますが、いかがでしょう?

- 3回目に引っ越した家が日本人3人でのシェアで、香港人女性の大家と同居でした。清潔な一軒家で綺麗な庭があり、大家もすごく感じがよかったので、見学に行って即決したんですけど…実際に住んでみたら、大家がとにかくケチだったんです。
― 「倹約家」な大家の話は、よく聞きますよね。

- どんなに寒くても暖房を全然つけてくれないし、シャワーのお湯も時間制限があって、24時間使えるわけじゃない。一番ひどかったのが、大家が合鍵を使って、私がいない間に勝手に部屋に入っていたこと! コンセントの電源とかを切っていたらしくて。
― それは節電のため?

- そうなんです。「気をつけるから入らないで」と何度も言ったんですが、「私には管理・確認する権利がある」って聞き入れてくれませんでした。

- 女性同士とはいえ、あまり気持ちのいいものじゃないですね。

- ほかにも、ある日家に帰ったら、私の部屋の前にゴミとして捨てたはずの着古した洋服が置いてあったんですよ!

- えっ、どういうこと!?

- 外に出したゴミの中身をチェックしたみたいで、大家に「洋服はチャリティショップなどのリサイクルに出すべきで、ゴミとして捨てるものじゃない!」って怒られて。当時はチャリティショップの存在を知らなかったし、部屋だけじゃなくゴミまで確認しているのかと思ったら、耐えられなかった…。契約期間の半年が過ぎた後、すぐに引っ越しました。

- 私が大家と同居したのは1回だけですけど、とにかく過干渉でしたね。私の行動や交友関係、つくる料理などをチェックして、何かと口を出してきたり。あと、いわゆる「パーティーアニマル」で、週末になると親戚や友人、同僚を大勢招いて、1日中騒ぐんです。キッチンやトイレに行きづらいし、ゆっくり休めなかったな。
― これまでの経験で、大家との同居か別居、どちらがいいですか?


- 別居!

- 私は同居でも気にならないですね。これまで大家とトラブルが起きたこともないです。今でも、前の家の大家と遊びに行ったりしてますよ。

- それは珍しいパターンかも。

- よく言われます(笑)。それに、大家が同居してると、自分が暮らす家だからメンテナンスをしっかりしてるんです。それがいいですね。

「不満があると我慢せず、すぐに文句を言うので、大家には嫌われがちでした」と話すAさん。
深夜に届く「抗議の手紙」
― フラットメイトとトラブルを起こしたことはありますか?

- 実はフラットメイトから「抗議の手紙」をもらったことがあります。


- 「抗議の手紙」!?

- スロバキア、ポーランド、カナダ出身の女性と4人でシェアしていたんですけど、月1回、1週間ずつ掃除当番がまわってくるんです。当時、私は日本食レストランでバイトをしていて、夜中に帰宅したら、共有キッチンのテーブルの上に「何で掃除をしないの?」と書かれた、3人連名の手紙が置いてありました。
― 掃除していなかったのですか?

- ちゃんとしていましたよ! だから「何でこんなことを言われるんだろう?」 って不思議で。4人で話し合ったら、掃除は週に1回すればいいのではなく、家内を1週間清潔に保たなければいけなかったんです。なので「ごめん。勘違いしてた」と謝って、それで終わったと思っていたんですけど。

- それは序章だったと…(笑)

- そう! 1ヵ月後にまた掃除当番がまわってきた時、バイトから夜中に帰ったら、やはりキッチンのテーブルの上に、ポーランド人からの手紙が置いてありました。A4サイズの紙の表裏に英語でびっしり「掃除しないならクリーナーを雇えばいいじゃない!」と書かれていて。

- 何それ、怖い!

- でも古い家だから、いくら掃除しても綺麗に見えないんですよ。しかも、私の掃除当番の週にバスルームへ行ったら、バスタブが泥で汚れていたんです。たぶん誰かが庭いじりをした後の汚れだったと思うんですけど。日常的な汚れならまだしも、さすがにそれは汚した本人が掃除するべきだと思って、放置したんです。

- なるほど。それが「掃除しない」と受け取られたんですね。ということは、汚した犯人はポーランド人以外の…。

- カナダ人だと思います(笑)

- 日本人は自分が汚した分は自分で片付けようとしますけど、ヨーロッパ人は自分に割り当てられた役割以外は一切タッチしないですよね。「今週はあなたの当番でしょ、あなたが掃除しなさいよ」って。

- そうそう。それに、他の3人は長く住んでいるメンバーだったので、今では一種の「新人いじめ」だったと思っています(笑)。ちなみにその家、隣の部屋との壁が薄くて、生活音が丸聴こえだったんですよ。くしゃみや缶ビールをあける音はもちろん、こっそり呼んだボーイフレンドとの行為の声も隣から聴こえてきて、つらかったです。一応、音楽を流してくれるんですけどね(苦笑)
― 「冷蔵庫の中のものを勝手に食べられた」という話をよく聞きますが、そういった経験はありますか?

- 前のフラットでありました。シェアしていた韓国人4人のうち、2人のウマがあわなくて。ある時、片方の女性が「冷蔵庫の中のものがなくなる。犯人はあの子(仲良くない子)だと思う」って私に訴えてきたんです。そしたら数日後、もう一方の子からも「炊いていたご飯が半分食べられた。犯人はあの子(仲良くない子)だ」と。お互いに言い張って、家の中がギスギスしてました。結局、どちらも引っ越していきましたけど、1ヵ月くらいずっと揉めて振り回されました。

- フラットメイトって「運」ですよね。部屋の清潔さは事前に選べますけど、住んでみないとシェアする人の性格や生活スタイルはわからないし。改装直後の家に住んだことがあるんですが、私は入居者1号だったんです。そうすると、あとから入ってくる人は自分で選べない。

- 住んでいる間に、シェアメンバーも入れ変わりますしね。

意外なことに「抗議の手紙を書いたポーランド人とは、今も時々会っています」と話すBさん。
危険なにおい
― 隣人との間で、何か問題が起きたことはありますか?

- 水漏れトラブルとか。深夜にキッチンの近くの天井が破れて、水が滝のように流れ落ちてきたことがありました。上階の住人が洗濯機を回して、そのまま寝たみたいで。でも排水管が詰まっていたらしく、溜まった排水で天井が破れたんです。上階もうちもキッチンは水浸し。電気系統もやられて、冷蔵庫は使えないし、お湯も出ないし、ロウソク生活をしましたよ。

- 私も下の階の住人が、ゆで卵をつくるためにコンロの火をつけたまま美容院に行ったことがありましたね。煙がもくもくと上階にあがってきて、びっくりしました。

- あとトラブルではないんですけど、イギリスに来て知ってしまったことのひとつが、マリファナのにおい。

- 私も! 日本にいたら、きっと知らずに生きていけたのに。

- うちの周りも、常ににおいが漂ってます。

- 隣に住んでいる一家が、母親と10代後半の兄妹の3人家族だったんですけど、最近母親が再婚して子どもが生まれたんです。そうしたら、兄妹2人がグレはじめて…。夜中に友達を呼んで、階段の踊り場にたまってマリファナを吸いはじめちゃった。


- あららー…。

- うちは風下だから、バスルームやトイレの窓を開けていると、室内までにおいが入ってきちゃって。

- それは嫌ですね。私は以前、フラットの入口で取っ組み合いのケンカをしている母娘を見ました。娘は10代後半くらいだったんですけど、どうやらマリファナを吸っていたらしく、気づいた母親がそれを止めさせようとしていたみたい。

- 吸うのは若者が多いですよね。

- でも、彼らは見るからにすっごく柄が悪いタイプじゃないから、マリファナ喫煙者でも見分けがつかないですよね。その女の子も、荷物が多いと運ぶのを手伝ってくれたりして、いい子だったから衝撃的でした。

「大家は遠方に住んでいたので、水漏れ事件では苦労しました」と語るCさん。「大家と別居だと、問題が起きた時に自分で対応しないといけません」。
「英国でのフラット探し」前・後編は、今回で終了となります。今後も様々なテーマで座談会をお届けしていきますので、ご期待ください!
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