
●征くシリーズ●取材・執筆/本誌編集部
■ イングランドの最南東、イースト・サセックスの海岸線を彩る真っ白な断崖、セブンシスターズ。晴天に恵まれている今年、ぜひ足を運んでその絶景を堪能していただきたい場所のひとつである。今号では、ウォーキング・コースとしても英国人に人気が高い、セブンシスターズの楽しみ方を大きく3つ(歩く・眺める・水遊び)に分類し、その魅力をお届けしたい。



「英国でもっとも美しい崖」として名高いセブンシスターズは、海辺の街イーストボーンとシーフォードのちょうど真ん中、カックミア川の河口付近にある。垂直に切り立った白亜の崖は石灰岩(チョーク)でできており、岸壁沿いを歩くと、足元が真っ白になってしまう。
この断崖がセブンシスターズ(Seven Siters)と名付けられた時期ははっきりしていないが、かなり昔のことだと思われる。カーブを描いた7つの丘を7人の姉妹に見立て、「セブンシスターズ」と呼ばれるようになったと伝えられているが、実は丘は8つあることをご存知だろうか(下図参照)。
長女の「ヘブン・ブロウ(Haven Brow)」から末妹の「ベイリーズ・ヒル(Bailey's Hill)」までの7姉妹の後、いつ頃に8番目の妹「ウェント・ヒル(Went Hill)」が誕生したのか、これもわかってはいないものの、海の浸食によって遅れて形成されたものであることは判明している。波や風によって崖は今も日々削られ続けているため、いつか遠い未来、もしかしたら「9姉妹」になることもあるのかもしれない。
陽光を浴びて輝く真っ白な断崖、透き通るような青い空、一部緑色を帯びた碧い海のコントラストは、息をのむほどに美しい。この海の遥か向こうには、フランス・ノルマンディーの地が広がっているのかと想像すると、さらに胸がロマンで膨らむ。
写真撮影のベストスポットであるシーフォード・ヘッドから、この壮大な絶景を眺めるのもいいけれど、こんなにも太陽に恵まれている今年だからこそ、トレッキングシューズの紐を締め、日焼け止めを塗り、帽子をかぶって熱中症対策をしっかりと行った上で、断崖沿いを歩いてみることをおすすめしたい。目を見張るような景色を堪能し、最高の1枚が撮影できること間違いなしだ。
セブンシスターズの最高地点は現在162メートルで、崖が削られていっていることで年々低くなっている。高低差がかなりあり、歩き始めたらナショナル・トラストのカフェやショップがある「バーリング・ギャップ」まで逃げ場がないため、多少の覚悟は必要。とはいえ、それほど足場は悪くないので、編集部が6月に歩いたときは、思ったよりも足の負担は少なかった。
ぜひ今年は英国最南端の海岸ウォークを楽しんでみては?
セブンシスターズの歩き方【完全ガイド】
~Seven Sisters Walk~
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眺める
美しいカーブを描く白い崖、青い空と海、英国らしい家が1枚の写真に収まる、「絵」になる有名な撮影スポットがシーフォード・ヘッド。ここだけが目当ての場合は、車で行くのが一番ラク。近くに駐車場があるので、そこから海岸へ向かって15分ほど歩けばたどり着く。撮影した後、さらに5分ほど坂を下っていけば、カックミア川の河口にあたるカックミア・ヘブンへ到着。水辺遊びを楽しむこともできる。
水遊び
セブンシスターズの断崖を見上げながら散策したり、寝転んで日光浴したり、海に入って泳いだり…と海辺を存分に楽しみたいなら、前述したカックミア・ヘブン、あるいはナショナル・トラストのカフェやショップがあるバーリング・ギャップがおすすめ。セブンシスターズ・パークセンターとバーリング・ギャップには駐車場があるので、車なら直行可能。公共交通機関を使う場合は、電車でイーストボーンまで行ってからバスで向かおう。A259を一直線に走るバス12、12A、12Xならセブンシスターズ・パークセンターで下車。川沿いを30分ほど歩けば、カックミア・ヘブンに到着。また、バス13Xならビーチーヘッドやバーリング・ギャップを経由するので、さらに便利だ。
歩く
岸壁の上を歩いてセブンシスターズを踏破したい人は、イーストボーンからバスでセブンシスターズ・パークセンターへ向かい、そこから歩き始めよう。バーリング・ギャップまで歩けば、8つの丘をすべて越えたことになる(下図参照)。そこからバス13Xでイーストボーンへ戻ってもよし、最南端のビーチーヘッドまで進んで人気パブ「The Beachy Head」(下コラム参照)でランチしてもよし、健脚に自信があるならイーストボーンまで歩き続けてもいいだろう。セブンシスターズは人気のウォーキング・コース(中級)なので、歩いている人は結構いるために道に迷うこともない。セブンシスターズ・パークセンターからイーストボーンまでは距離的には16キロ程度。
The Beachy Head

1880年にオープンしたガストロ・パブ。第2次世界大戦中は前線偵察基地として利用された。広く開いた窓の向こうには、サウス・ダウンズの丘陵風景が広がる(海は見えない)。
Beachy Head Rd, Beachy Head, Eastbourne, East Sussex, BN20 7YA
https://www.vintageinn.co.uk/restaurants/south-east/thebeachyheadeastbourne#/
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週刊ジャーニー No.1400(2025年7月3日)掲載










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