2016年6月30日
何ゆえ、スーパーの自動精算機は小額の硬貨を大量に払い出しますの?
愛するお父様へ
前文お許しくださいませ。
お父様、お変わりございませんでしょうか? 日本はもうすぐ七夕ですね。早ければ来週にも梅雨明けが期待できそうとのことでしたが、暑さにはとくに弱いお母様の苦手な夏がやってまいりますので、くれぐれもご自愛なさいますようお母様にお伝えくださいませ。
さて本日は、スーパーマーケットの自動精算機(セルフチェックアウト)について、ご報告したいと思います。
先日、スーパーの「セインズベリーズ」へ買い物に出かけた際のことです。購入する商品は2点、金額も4ポンドほどでしたので、支払いは有人のレジではなく、自動精算機を使うことにいたしました。最近は、大手スーパーでしたら大抵の店舗が自動精算機を導入しておりますが、わたくしはあまり好きではございません。どうしてなのか原因はわかりませんが、たびたびエラー表示が出てしまい、何度も店員の方を呼ばなければならないことが多いからです(機械との相性が悪いのでしょうか…)。
それはさておきまして、総額は4・20ポンドでしたので、わたくしはちょうど1ポンド硬貨のお釣りを頂けるよう計算し、5ポンド札と20ペンス硬貨を自動精算機に投入いたしました。すると驚いたことに、20ペンス硬貨が4枚、10ペンス硬貨が1枚、5ペンス硬貨が2枚、合計7枚の硬貨が「ジャラジャラ」と出てきたのです! あまりの衝撃に言葉を失ってしまいました…。
もし1ポンド硬貨が足りなければ、せめて50ペンス硬貨をお釣りにするべきではないでしょうか。店員の方に問いただしましても「そんなに怒らないで。お金には変わりないですよ」とおっしゃるばかり。実はこのような経験は2度目で、以前も10ペンス分のお釣りとして、2ペンス硬貨が5枚出てきたことがあったのです! 相手が機械とはいえ、どうにも腹立ちが収まらず、セインズベリーズに電話をかけることにいたしました。
同店の広報の男性は、「自動精算機の業者の人間ではないので、専門的なことはわかりませんが」と前置きされたうえで、自動精算機の内部には収納された各硬貨・紙幣の残量を調べる「確認センサー」が備え付けられていることを説明してくださいました。硬貨・紙幣を種類ごとに分類して収納しているため、どれか1種類でも収納数が増えすぎると、容量オーバーとなってしまいます。ですので、残量が多すぎる硬貨・紙幣は積極的に払い出され、逆に残量が一定数を切ったものの払い出しは制限されるのだとか。ちなみに、お釣りの組み合わせは、機械が各硬貨の残量数をもとに瞬時に計算しているのだそうです。
自動精算機で現金で支払いをする際、お財布の中に大量に貯まってしまった1ペニーや2ペンスなどの小額の硬貨を、まとめて使う人は少なくないはずです。その結果、これらの硬貨の収納数ばかりが増加し、こうした事態が起こったのだろうとのことでした。つまり今回は、1ポンド硬貨の残数が少ない自動精算機を選んでしまったわたくしの「運」がなかったということなのでしょう…。
それでは今日はこのへんで。お母様にもよろしくお伝えくださいませませ。
かしこ
平成28年6月27日 るり子