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物価の高い英国において、スーパーマーケットは食品や日用品はもちろん、ちょっとしたおみやげを購入するのにも重宝する場所。大小含め、20近くのスーパーが凌ぎを削ってチェーン展開しており、ロンドンなどはまさに「スーパーの激戦地」と言っていいだろう。スーパーによる消費者獲得のための戦いは激化の一途をたどり、低価格を売りものにする店から有名シェフとのコラボ、オーガニックにこだわる高級志向の店まで、各スーパーは独自のスタイルで顧客の獲得に努めている。
その中でも、街でよく目にする大手スーパーが「アズダAsda」「モリソンズMorrisons」「テスコTesco」「セインズベリーズSainsbury's」「ウェイトローズWaitrose」「マークス&スペンサーMarks & Spencer」だ。
「アズダ」「モリソンズ」「テスコ」「セインズベリーズ」は『ビッグ4』と呼ばれ、英国内のスーパーマーケーット市場の75パーセント以上を独占。その中でも「テスコ」は国内に6000軒を超える店舗を構え、続く「セインズベリーズ」の約1000軒を圧倒的に引き離してトップの座に君臨している。階級社会が色濃く残る英国では、例に漏れずスーパーにも『ランク』が存在するが、この4店はピラミッドに例えると中段に位置。幅広い層から支持を得ている。
一方、「ウェイトローズ」「マークス&スペンサー」は、高品質の商品を提供する高級市場向けの「アップマーケットupmarket」チェーンに属し、上中流階級などの上段客層がターゲット。それだけに価格は割高だが、スタッフ教育も行き届き、自然環境の保護を考慮した試みや健康を意識したオーガニック商品の販売など、『ワンランク、ツーランク上』の高級スーパーとされる。特に、「ウェイトローズ」はエリザベス女王とチャールズ皇太子のロイヤル・ワラントroyal warrant(英国王室御用達)の称号を冠しており、ウィリアム王子の夫人キャサリン妃が買い物する姿も目撃されるなど、王室メンバーもお気に入りだ。
さて、ここまで英国のスーパーマーケット事情を簡単に述べてきたが、これだけ特色豊かであれば、当然扱う商品も各スーパーによって様々。生存競争を勝ち抜くためにも、自社ブランド品をはじめ、新商品の開発、季節にあわせた企画食品の販売などにも力を入れている。
実際にスーパーの食品売り場に足を運んでみると、日本ではあまり出会ったことのない食材やレディミールがズラリ。「どうせなら美味しいものを食べたい!」「日本人の舌にあう、日本食の代わりになるものはどれ?」――こんな悩みを解決するべく、2008年より本誌でスタートしたのが「今週の私のイチオシ:スーパーマーケット編」だ。
読者の皆様から寄せられた情報をもとに、英国のスーパーで購入できる『スグレもの』を紹介するこのコーナーは、今年で5年目を迎え、いまや本誌に欠かせない人気企画のひとつ。ということで、節目となる年を記念して、また「ぜひ総集編を!」という皆様からの熱いご要望を受け、今号では「私のイチオシ」大特集をお届けしたたい。
これまで掲載した食品の中から、実際に試食した上で本誌編集部の独断と偏見で選んだイチオシ35品に、今回が初登場となる新たなオススメ5品を加えての特別大放出!
さっそくお財布を持って、近所のスーパーにレッツゴーだ!!