上階へと誘う雰囲気満点の階段。トイレの中もまた独特なデコレーション。おじさん声の朗読を聴きながら特別なひと時をどうぞ。スターリンでもプーチンでもない普通の善良なおじさん、おばさんっぽい人たちの顔写真に囲まれながらロシア料理をいただく不思議。
左=日本のピロシキは揚げたものが主流だけど本場はオーブンで焼き上げるらしい。何種類かあるがキャベツとたまごのピロシキが秀逸。1個£3~4  右=シベリア・ペルメニ ビーフとポークの合いびき肉を厚手の皮で包んだ中国の影響色濃い1品。サワークリームをつけていただく。ちょっと皮厚い。£16.00

こんな時にロシア料理? と言われそうだけど、訪れたのはウクライナ侵攻直前。ナイツブリッジ駅そばのロシア料理店「マリ・ヴァンナ」。モスクワ駐在が長い方の「ロンドンで一番本場の味に近い料理を出す店」という一言に興奮し行ってみた。店内は帝政ロシア時代の裕福なおばあちゃんちといった雰囲気。ダイニングルームでは所狭しと飾られた写真や小物類、アンティークシャンデリアが訪問者を出迎える。趣味がいいのか悪いのかよく分からないというのもロシア的。トイレの中で常時流れているおじさん声の朗読は意味不明。サービスのクオリティも含めて確かにロシアのどこかにいる気分。メニューコンセプトは「おばあちゃんの料理」。ロシアの家庭料理が中心だがウクライナやグルジア料理の影響も感じさせるという、今どきコメントに窮する品揃え。ピロシキやボルシチ、ロールキャベツなど馴染みのメニューも沢山あって親しみやすい。その上確かに全てなかなかに美味しい。絶品という訳ではないんだけれど、なぜかもう一度行きたくなる心地よい空気漂う店。(たべ太蔵) 

左=丸揚げダックとザワークラウト(duck fritters with braised sauerkraut)。ハンバーグ状のダックに驚いたけど、たっぷりの肉汁としっかりした旨味に感嘆。£19.00 右=4. ウクライナ風ロールキャベツ「ガルプツィ(golubtsi)」。もはや世界のお母さんの味となった1皿。元祖だけあってじんわり美味しい。£20.00。

総合評価 3.8

 

食事

 

サービス

 

雰囲気

 

お値段(1人分・飲み物代は除く)

£30~35

Mari Vanna

Wellington Court, 116 Knightsbridge SW1X 7PJ
Tel: 020 7225 3122
https://marivannadeli.co.uk

Opening hours

Mon-Sun 10:00-22:00

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週刊ジャーニー No.1237(2022年4月28日)掲載