
「ナイキ、ペプシ、ルイ・ヴィトン、KENZO、ユニクロ、任天堂――象徴的でありながら全く異なるこれらのブランドすべてに共通する一人の男」として紹介されるNIGOが、世界のファッション文化に与えた影響と、そのルーツを深く辿る旅は、1980年代、彼が青春を過ごした部屋のレプリカから始まる。群馬県から毎週のように通った東京の古着屋などで買い集めた古着、マンガやゲーム、当時の家電たちは、同時代を過ごした人には懐かしく、現代の若者にとってはクールに映るだろう。
「The Future is in the Past」、「Evolution」、「The NIGO Effect」、「New Traditions」の4つのセクションに分かれ、全体で700点以上ものアイテムが集結。コレクターでもある彼の1万点を超える個人的なアーカイブから厳選された品々であり、中でも彼のクラフトとデザインへのアプローチを形成した300点ものオブジェクト群は圧巻。日本人にとっては、くすっと笑ってしまうような懐かしさを覚えるオブジェクトも多く、見ていて楽しい。NIGOのバックグラウンドである1980~90年代の東京のストリート・カルチャーとファッション・シーンについても詳しく説明されており、当時の熱気や創造性がロンドンの観客にも新鮮に映っているようで、ファッショナブルな現地の若者が深く見入っていた。
もちろん、近年のグローバルブランドとのコラボレーション作品も充実。さらに近作では、「禅」や「侘び寂び」を感じさせる陶芸作品も展示されており、NIGOの新たな表現世界も垣間見える。そこからは、彼の日本への深い愛を確かに感じ、それがどのように世界へ届き、愛されていったのかを体感できる展覧会だった。(文/ネイサン弘子)





NIGO: From Japan with Love

10月4日(日) まで
The Design Museum
Kensington High Street, W8 6AG
月~木 :午前10時~午後5時
金~日 :午前10時~午後6分
チケット :大人 £15.29~、
6~15歳 £7.65~
https://designmuseum.org/exhibitions/nigo-from-japan-with-love
週刊ジャーニー No.1444(2026年5月14日)掲載















