VOL.13
ポイント制システムの基礎の基礎 その2
導入から10年―英国移民法の柱といえる、ポイント制システムの大きな特徴とは?
5月に入り、英国での就労を終えて日本に帰任する人と新しく赴任してくる人の『入れ替わり』も、ひと段落ついたというところでしょうか。しかし、ここ英国では移民に関する問題が世間を騒がせており、落ち着きが戻る兆しはまったく見られません。第二次世界大戦後から1970年代にかけて移住してきた、カリブ海沿岸諸国出身者およびその家族の入国記録がまとめて破棄されていたことが発覚し、内務省の一大スキャンダルとして、連日マスコミが報じているのをご存知の方も多いことと思います。移民を運んだ「エンパイア・ウィンドラッシュ」号の名にちなみ、『ウィンドラッシュ・スキャンダル』と呼ばれる一連の問題は、内務大臣のアンバー・ラッド氏がついに辞任するという事態に発展しました。新しい内相のもとでどう収束するのか、注目されます。
同問題では、我々移民が置かれている立場がどれだけ弱いかを改めて見せつけられたともいえます。移民法は、受け入れる側の政情や経済事情に左右され、変化します。受け入れてもらう側はその変化に従うしかなく、情報収集と、迅速な対応が必須です。
さて、今回も、新しく英国に赴任した方々を念頭に置き、現行のポイント制システムについて、おさらいしてみましょう。

すべての移民に対し、それぞれのTierにふさわしい英語力のない者には入国・滞在を認めないというのが基本姿勢(免除となる場合もあり)。Tier 2の場合、「Common European Framework for Languages」のBasic B1レベルが必要。ただし、同じTier 2でも、「ICT」(派遣駐在員)については、英語力は問われない。英語力テストは、ホーム・オフィスの認定を受けた機関で受け、合格証明書をビザ申請時に提出することになる。ちなみに、Basic A1で、日本の英検で3級程度といわれる(A1よりもB1のほうが難度が上)。
●生活力…Maintenance (funds)
「生計力」と訳される場合もあるが、一番に移民に求められるのは、英国の社会福祉の世話になるなどせず、経済的に自立し、自らが得た給与で暮らしていくこと。Tier 2 ビザ申請時には、過去3ヵ月の銀行ステートメントを提出するとともに、最初の1ヵ月、給与が支払われるまでの生活費があることを証明することが義務付けられている。必要額は最低945ポンド。3ヵ月間1日たりとも必要最低額を下回ってはならない。これに加え、扶養家族がいる場合は、最低限1人あたり945ポンド×2/3=630ポンドが必要。ただし、スポンサー(雇用主)がAランクであれば、CoSにより生活力を保証することができ、これは扶養家族にも適用され、他の証明は一切不要。

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週刊ジャーニー No.1033(2018年5月3日)掲載











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