■4年ぶりとなるオリジナル・アルバム『BLOODSUCKERS』をリリースし、日本国内ツアーのほか、米国の野外フェスや1ヵ月に及ぶ全米ツアーを終えたVAMPS。7月10日(金)、11日(土)にロンドンで開催されたライヴ・イベント「JAPAN NIGHT」に出演するために、約1年ぶりに来英した彼らに話をうかがった。

──1年ぶり4回目の英国公演になりますが、今回は「JAPAN NIGHT」という『日本の音楽を紹介する』イベントのライヴなので、これまでとは違った見せ方になりそうですね。


HYDE:そうですね。単独の場合と意味合いが変わるので。日本での長いツアーだと、何回見ても楽しめるように、ライヴの内容を毎回変えているんです。でも今回は、日本に興味がある人に対して、自分たちの内部を見せるということになるので、ニューアルバムの曲を中心にスタンダードなものを見せたいと思います。「日本のバンドってカッコイイんだな」と思ってもらえるようなライヴをやりたいですね。

K.A.Z:1年いろいろなことをやってきて、最近も1ヵ月間ずっとアメリカをツアーでまわったりして、バンドも良い状態になってきたので、前回イギリスに来たときより、さらに良いVAMPSを見せられるといいな思っています。

──なぜ、これほど海外での活動に力を入れているのでしょう?


HYDE:ロックの世界って、すごく小さい。日本のヒットチャートを見ても、アイドルでほとんどが埋まってしまうくらいで、ロックを聴く人って本当にごく一部だと思う。そのごく一部に対してずっとアピールするよりも、もっと間口を広げて、世界規模でロック好きな人に聴いてもらうほうが効率がいい。ただ、日本人は今までそういう活動をしてこなかったから、まず自分たちで開拓していくところに魅力を感じますね。何かきっかけがあって火がつくようなことがあれば、自分たちの夢がかなうということになるし。

K.A.Z:経験したことが成長に結びつくと思うんです。ひとつの世界しか知らなかったら、ひとつのMAXしか見えない。でももっと広いところを見ると、いろいろな違いを知ることができるし、いいものがいっぱい落ちてる。だから外に出て行かないと伸びない。満足してしまったらそこまでになってしまうから、冒険したいですね。

HYDE:日本にだけいると、井の中の蛙っぽくなってしまうんですよね。海外に出て僕たちのことを誰も知らないところでやっていると、「このままじゃダメだ」と思う。それがすごくいい。

──1ヵ月かけて全米ツアーを行い、夢の一部はかなったのでは?


HYDE:いや、何もかなってないですよ(笑)これはスタートライン。やっと日本と同じようなことができるようになってきたという感じなので。日本でいうと、メジャーで1枚目のCDを出したばかりの新人アーティストっていう位置ですね。

──『BLOODSUCKERS』のジャケットのイラストは、日本ではあまり目にしない、かなりセクシーで挑発的な仕上がりになっていますが、「これぞロック!」というのを表現するために、こうしたジャケットにしたとうかがいました。HYDEさんにとって「ロック」とはどういうものですか?


HYDE:大人の嗜好品…ですかね。酒、タバコ、女、みたいな。一度はまってしまうと抜け出せないような悪魔的なにおいがしていないと、僕は嫌なんですよね。だから「子どもが聴けるロック」とか言われると、「それってロックじゃないじゃん」と思ってしまう。子どもが吸えるタバコみたいなものでしょ、シガーチョコみたいな(笑)

──慣れない習慣や言語の中で、夢をかなえようと頑張っている英国在住の日本人に、海外で認めてもらうために必要なことを教えて下さい。


HYDE:僕が教えてほしいくらいです(笑)でも、センスとかアンテナとか、そういうものは敏感じゃないとダメなんじゃないかなという気はしますね。自分がやっていることはどの位置にあるのか、どのように捉えられているのか、それがわかっていないと。もちろん、そういったことを気にしない個性的な人が勝つ場合もありますけど、それは奇跡的な偶然が重なってのことだと思うんです。


──今の目標は何ですか?


HYDE:UKのチャートに入れたら嬉しいですね。1位とは言わないですけど。

K.A.Z:誰がみても「VAMPSだ!」とわかるくらいになれたらいいですね。

──最後に、ロンドンに来られた際の楽しみを教えて下さい。


HYDE:中華街。昔からレコーディングでよくロンドンに来ていたんですけど、その頃から中華街が大好きで。ロンドンの中華って、すごく美味しく感じるんですよね。とくに福建チャーハンが好きで、あれって日本ではなかなか食べられないんですよ。だからロンドンに来たら福建チャーハンと、北京ダックはいつも食べます。安いでしょ(笑)

K.A.Z:街並みを見ているのが好きですね。絵本みたいで。あとは買い物とか、ロンドンにいる友達と会うのも楽しみにしています。

■『BLOODSUCKERS』がリリースされたものの、なかなかロンドンに来ることができなかったと話すVAMPSのおふたり。「JAPAN NIGHT」では、新曲もたっぷり披露して、会場をその圧倒的なパワーで包んだ。11月には再来英の予定。さらなる飛躍に期待したい!!

(文責/本紙編集部 中小原和美)

※フィンランドのチェロ・へヴィメタルバンド「Apocalyptica(アポカリプティカ)」の英国ツアーに、スペシャル・ゲストとして参加したVAMPSのロンドン公演(11月27日)の模様はコチラ↓

PROFILE


VAMPS


ロックバンド「L'Arc~en~Ciel」のヴォーカルを務めるHYDEと、「Oblivion Dust」のギター・作曲を担当するK.A.Zが、2008年に結成したロックユニット。結成当初より海外に照準を合わせ、国内・海外あわせて約350本ものライヴを敢行。英国では2013年10月と2014年3月にロンドン公演を行い、6月にはイングランド中部レスターシャーで開催された大型野外ロック・フェス「Download Festival」に出演を果たした。昨年10月には、4年ぶりとなるニュー・アルバム『BLOODSUCKERS』をリリース(欧米での発売は今年3月)。そのアルバムを携え、国内ライヴハウスツアーとアリーナツアー、米国の野外フェス、1ヵ月に及ぶ米国のロックバンド「SIXX:A.M.」との全米ツアーを成功させた。また、11月末からスタートするフィンランドのロックバンド「Apocalyptica」の英国ツアーに、スペシャルゲストとして参加予定。
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VAMPS『BLOODSUCKERS』
昨年10月(欧米では今年3月)、4年ぶりにリリースした新アルバム『BLOODSUCKERS(ブラッドサッカーズ)』。シングル曲『GET AWAY』『THE JOLLY ROGER』『REPLAY』『Vampire’s Love』を含む、13曲を収録。