■高市早苗首相は国連総会での一般討論演説で、先の大戦の敗戦国を対象とする国連憲章の旧敵国条項の早急な削除を訴えた。旧敵国条項とは第二次世界大戦で連合国と戦った日本やドイツなどを「敵国」として扱う規定で、国連憲章に今も文章が残っている。国連憲章は1945年6月に調印され、同年10月に発効した。該当するのは次の3つ。
▼第53条 旧敵国の侵略再開に備える一定の措置などは、安保理の許可を必要とする原則の例外とする(要約:日本やドイツなどが再び侵略しないように、一定の条件では安保理の許可を待たずに止める行動を取れる)。
▼第77条 旧敵国から切り離された地域を、国連の信託統治の対象にできる(戦争の結果、日本やドイツなどから切り離された土地を、国連の見守りの下で管理できる)。
▼第107条 連合国側が戦争の結果として行った旧敵国への措置を、国連憲章は妨げない(戦争の後始末として連合国が行ったことを、国連憲章を理由に取り消すことはしない)。
これらの条項を使って日本を軍事攻撃できる訳ではない。1995年の国連総会決議ではすでに「死文化」と確認され、2005年には削除する意思も表明されている。それでも文章が残っているのは改正には総会の3分の2の賛成に加え、米英仏中露の常任理事国すべてを含む加盟国の3分の2が、国内手続を経て批准する必要があるからだ。高市首相の要求は、すでに使われなくなった規定を正式に削除し、長年国連に貢献してきた日本を「敵国」と記す戦後直後の文言をなくすよう求めるものだ。それに対して、今回の高市首相の演説に、中国外務省の報道官も、旧敵国条項は「ファシズムや軍国主義が再び国際平和と安全の脅威となることを防止する目的がある」と述べ、削除要求を批判している。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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