
かつて「腐敗したエリート達の通貨」「犯罪と脱税のための通貨」と揶揄され嫌われた50ポンド札。一時は不要説も飛び交ったが、何とか発行に漕ぎつけた。
ちなみに、経済学者アダム・スミスに代わって新20ポンド札の顔となるのは、画家J・W・W・ターナー。来年には5ポンド札の元首相ウィンストン・ チャーチル、10ポンド札の作家ジェーン・オースティンの仲間入りを果たす。
英国を救い、英国に殺された天才数学者
第二次世界大戦勃発前夜、英政府はドイツ軍が採用した複雑なローター式暗号機「エニグマ(謎)」の解読に躍起になっていた。ブレッチリー(ミルトン・キーンズ)に超極秘の暗号解読施設を開設。言語・考古学、チェスやパズルの達人などが招集されたが、解読できずにいた。
開戦の翌日、ケンブリッジ大学から27歳の若き数学者、アラン・チューリングがやってきた。チューリングは「機械が作る暗号は機械だけが理解し得る」と主張し、暗号解読機「ボム」を完成させた。解読に成功したことは英国内でも極秘事項とされ、終戦後も冷戦に備えて暗号解読チームの存在すら伏せられた。そのため、チューリングの偉業を知る英国人はほとんどいなかった。
その後、コンピューターソフトの開発や人工知能の研究に没頭していたチューリングだったが、同性愛の罪で逮捕・起訴され、有罪となった。科学的去勢を迫られたが、1954年6月、自宅で死んでいるところを発見された。傍らには、青酸化合物と「かじりかけのリンゴ」が落ちていた。41歳だった。2013年、エリザベス女王により恩赦が宣言されたが、今も有罪のままとなっている。
「かじりかけのリンゴ」のロゴで想い起こす巨大なIT企業がある。その関連性は明らかにされていない。
ナチスの暗号を解読せよ!諜報基地ブレッチリー・パークを征く [Bletchley Park]
編集部制作の短編動画「悲劇の天才数学者アラン・チューリング」
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)
























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