ヘンリー8世の6番目の妻に選ばれたのは年の離れた夫2人に先立たれた31歳の未亡人、キャサリン・パーCatherine Parrでした。世継ぎを期待してというよりも晩年のヘンリー8世に介護者のごとく寄り添った3年半だったようです。ヘンリー8世が亡くなるとキャサリンは王妃の座を棄て、かつての恋人、トマス・シーモアの元へ向かいます。トマスはヘンリー8世の3番目の妃だったジェーン・シーモアの兄でしたが、これが野心溢れるなかなかの女の敵でした。周囲の反対を押し切って2人は結婚しました。キャサリンがヘンリー8世から受けた莫大な遺産目当てだったのかもしれません。トマスがもしも兄であるサマセット公と手を組んでいたらシーモアの家系から国王が出ていたのではないかと言われていますが、事態はそううまく進みませんでした。ここに登場するトマスに関わった人たちは皆、不幸になっていきます。ただ一人、エリザベスだけが生き残り、後に女王となります。チューダー朝、ヒド過ぎますね。その分、面白過ぎますけど…。
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ヘンリー8世の最後の妃 キャサリン・パーが眠るスードリー城を征く
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)