19世紀の作家オスカー・ワイルドからミック・ジャガーまで、数々のセレブを魅了してきた1865年創業のホテル「カフェ・ロイヤル」。華やかなゲストらに愛されるホテルながらも、気取らない雰囲気で客を迎えるのがこちらのバー。

バーカウンターでひときわ目を引くのは、アブサン用のクラシカルなデザインのファウンテン=写真下。アブサンといえば、その中毒性から19~20世紀にかけてヨーロッパの一部の国で禁じらた過去を持つ一方、インスピレーションを得るために芸術家らが愛飲した禁断の酒としても知られている(オスカー・ワイルドがグラスを傾ける姿が目に浮かぶ…)。苦みの強いアブサン(16ポンド~)が苦手な人は、150年以上にわたって人々のノドを潤してきた同ホテルの古いレシピを参考にしたオリジナル・カクテル(17ポンド)がおすすめ。「カフェ・ロイヤル」の美酒をご堪能あれ。

ワイルドも親しんだアブサンを
19世紀の芸術家らに愛された薬草系リキュール「アブサン」を昔ながらのスタイルで提供。アブサンが注がれたグラスに砂糖をのせたスプーンを置き、クラシックなデザインのファウンテン(給水装置)から水を滴下して砂糖を溶かしながら好みの濃さに調整する。苦みが強いので万人受けはしないものの、試してみれば新しい世界が広がるかも⁉
30年代のカクテルブックが蘇る
オリジナル・カクテルには、1937年に当時のヘッドバーテンダーが著した本「Café Royal cocktail」から着想を得た独創的なものが並ぶ。写真はマスカットから作られる蒸留酒「ピスコワカー」を使ったカクテル「Sunset on Air Street 」(17ポンド)。

Green Bar グリーン・バー

Hotel Café Royal
68 Regent Street, W1B 4DY
最寄駅:ピカデリー・サーカス駅
正午~午前0時
www.hotelcaferoyal.com/greenbar

週刊ジャーニー No.1126(2020年2月27日)掲載

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