倉庫を改装してレストランやブルワリーに――。ロンドンの若者の間では近年そんな動きが活発だが、この試みを130年以上前にやっていたのが「ゴードンズ・ワインバー」。変化めまぐるしい世の中で「変わらないこと」をモットーに営業中だ。チャリング・クロス駅とエンバンクメント駅をつなぐ通りに看板を掲げるが、入店は一本入った小道から。控えめな扉を抜け半地下スペースに足を踏み入れると、色あせた英王室の写真などが所狭しと飾られた昔ながらのパブを思わせる空間と、キャンドルが灯る洞窟のような部屋がある。古きを愛する英国らしい雰囲気からか、夕方になると英国人でごった返す。

お酒は潔くワインのみ。130年にわたって人々がここでグラスを傾けたことを思いながら、同僚や友人と話に花を咲かせてみては?

飲み物はワインのみ!
提供される飲み物はワインのみ(酒精強化ワインのシェリー、ポートもあり)。店内には「ビールも蒸留酒もありません!」の文字が掲げられており、強いこだわりが感じられる(「ビールとジン&トニックください」なんてオーダーしないように)。ボトルの値段は20ポンド台が多く、リーズナブル。チーズやタパスなどのつまみも充実!
時が止まったかのような店内
ヴィクトリア朝後期の1890年にワイン製造者のアンガス・ゴードンさんが創業したワインバー。ロンドン最古といわれる。代々家族が引き継いだものの、1975年に別のオーナーの手に移ることに。奇しくも新当主の名がゴードンさんだったことから、今もれっきとしたゴードンさんのワインバーである。

Gordon's Wine Bar ゴードンズ・ワインバー

47 Villiers Street, WC2N 6NE
最寄駅:エンバンクメント駅 / チャリング・クロス駅
月~土:午前11時~午後11時
日:正午~午後10時
https://gordonswinebar.com

週刊ジャーニー No.1124(2020年2月13日)掲載

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