Q241なぜ英国の劇場では、休憩時間にアイスクリームを食べるの?
Aふむふむ。英国の劇場では、休憩時間(インターバル)に、カップのアイスクリームを食べる習慣があるのぉ。劇場内の売り子のもとに老若男女が集まり、列をなしている姿は微笑ましくもあるのじゃが、一体いつから幕間にアイスを食べる文化が生まれたのじゃ?
英国にアイスクリームが初めて登場したのは、1849年と言われておる。スイス出身のレストラン経営者で、氷の輸入業も営んでおったカルロ・ガッティなる男が、ロンドンでチョコレートとアイスクリームの専門店をオープン。これがアイスクリームが一般販売された第1号店じゃよ。
1851年のロンドン万博開催時にアイスクリームの屋台販売が一気に広まり、ガッティはロンドン最大の氷輸入業者にのし上がった。そして山ほどの豊潤な資金をもとに、ついにミュージックホールの経営にも乗り出したのじゃ。そのミュージックホールでアイスクリームの販売を始めたことが、休憩時間にアイスを食べる習慣の起源になった…と考えられておるぞ。
ちゃーんと理解したか? ちなみに、劇場で一番人気のフレーバーはバニラだそうじゃ。しっかり覚えておかんと、首はねちゃうぞー!
週刊ジャーニー No.1385(2025年3月20日)掲載
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