Q225英国には「クッキーがない」って本当なの?
Aふむ。日本では「ビスケット」と「クッキー」は同じ意味で使われることも多いらしいのぉ。じゃが一応、菓子業界的には、糖分や油分が多く(40%以上)ホームメイド風で高級感のあるものをクッキーと呼ぶようじゃ。
一方、英国ではビスケットとクッキーには明確な違いがあるぞ。一部では「英語ではビスケット、米語ではクッキーと呼ぶゆえ、英国にはクッキーはない」といった説が広まっておるようじゃが、そんなわけあるかい!じゃ。英国にもクッキーはあるのじゃ!
ビスケット(biscuit)はラテン語で「2度焼き」を意味する「biscoctum」が語源じゃ。小麦粉を水で練って2度焼きしたのが始まりで、サクサクした食感、平らで小さめのものがビスケットじゃった。ショートブレッドもビスケットの一種じゃ。

一方、クッキー(cookie)はオランダ語で「小さなケーキ」を意味する「koekje」が由来じゃ。ケーキを焼く前に、オーブンの温度を確かめるためにつくられたのが起源ゆえ、しっとりやわらかな食感、チョコレートやナッツ、ドライフルーツが練り込まれた、厚みのある大きめのものがクッキーなのじゃ(写真)。
ちゃーんと理解したか? しっかり覚えておかんと、首はねちゃうぞー!
週刊ジャーニー No.1365(2024年10月24日)掲載
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