Q212マラソンの走行距離、なぜ42.195キロなの?
Aふむ。一体なぜマラソンは42.195キロという中途半端な距離なのか、不思議に思う者は多いじゃろうな。
マラソンの起源は、古代ギリシャ時代じゃ。侵攻してきたペルシャ軍をギリシャ東部の町マラトンで破ったギリシャ軍は、首都アテネまで俊足の兵士に戦勝報告へ向かわせたのじゃ。その走行距離は約40キロ。そして勝利の報告を終えた後、この兵士は力尽きてしもうた…。そんな彼を称えて、アテネで開かれた第1回オリンピックで約40キロのレースが行われたのが始まりじゃよ。
42.195という中途半端な距離になったのは、1908年の第4回ロンドン五輪のときじゃ。マラソンのルートは「ウィンザー城~ロンドンの競技場」だったのじゃが、アレグザンドラ王妃(国王エドワード7世の妻)が「ウィンザー城のバルコニーから見えるよう、スタート地点はバルコニー前の庭。ゴールも競技場のロイヤル・ボックス席の前にしてちょうだい」とワガママを言ったのじゃ! それゆえ、コースを少々延長せねばならず、42.195キロになったというわけじゃな。これが正式な走行距離に決まったのは、第8回パリ五輪のときじゃ。
ちゃーんと理解したか? しっかり覚えておかんと、首はねちゃうぞー!
週刊ジャーニー No.1351(2024年7月18日)掲載
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