Q210駅に置いてあるピアノ、何のため?
Aふーむ。駅にポツンとあるアップライト・ピアノ。通りがかった人が気まぐれに何かを弾き、それを耳にした人がふと足を止める。音楽を通して、ちょっとしたコミュニケーションの場となっておるな。
この「ストリート・ピアノ」が大々的に姿を現したのは2008年、英国人現代アーティストのルーク・ジェラムなる者が「Play Me, I'm Yours」というプロジェクトを展開したからじゃ。奴はまずバーミンガムの公共の場に15台のピアノを設置、やがてロンドン、そして今や世界へ手を広げておるぞ。
この活動の反響を受けて立ち上がったのが、ロンドン交通局(TfL)じゃよ。ヤマハと提携し、ロンドン各駅にピアノを設置する2年限定プロジェクトを2012年にスタート。実はセント・パンクラス駅には2台もピアノが置いてあるのじゃが、そのうちの1台はプロジェクトの時に設置されたヤマハのもの(写真左)で、もう1台は2016年にエルトン・ジョンが寄贈したもの(右)じゃな。今はピアノを見かける駅も、かなり減ったがのぉ…。
ちゃーんと理解したか? しっかり覚えておかんと、首はねちゃうぞー!
週刊ジャーニー No.1349(2024年7月4日)掲載
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