Q79スコーンと紅茶のセット、なぜクリームティーって呼ぶの?
A確かに、クリームがたっぷり入った紅茶を想像するのが普通じゃな。なのに、出てくるのはスコーンと紅茶。一体なぜ?
クリームティーの主役は、紅茶じゃなくてスコーン(クロテッドクリーム)だからじゃ! クリームティーの歴史は、19世紀に始まったアフタヌーンティーよりも古く、その起源はなんと11世紀。バイキングによってデヴォンのある修道院が破壊された後、それを建て直そうと地元民が協力。力添えに感謝した修道士たちが、クリームと果実ジャムを塗ったパンを彼らにふるまったのが始まりじゃ。デヴォンはクロテッドクリームの名産地ゆえ、クリームを山盛りのせたのじゃとか。
19世紀に入る頃にはパンがスコーンに代わり、クリームたっぷりのスコーンを紅茶と一緒に楽しむゆえ、いつの間にやらクリームティーと呼ばれるようになったというわけじゃよ。
クリームが先かジャムが先かの論争で有名なデヴォンとコンウォールじゃが、クリームを山のように塗るのはどちらも一緒じゃな。
あぁー食べたくなってきた。誰ぞ、余にクリームティーを用意せよ!
週刊ジャーニー No.1208(2021年9月30日)掲載
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