Q35なぜハロウィーンに、カボチャのお化けを飾るの?
Aもうすぐハロウィーンじゃな。この時期になると、小さな子供がいる家の窓辺や軒先で見かける、目・鼻・口を切り抜いたカボチャのお化け。これは一体なんぞや?
これには「ジャック・オ・ランタン(Jack-o'-Lantern)」という名前があるんじゃ。「手提げランプを持ったジャック」という意味じゃな。ジャックはその昔、悪魔をだまして「死んでも地獄に落ちない契約」を結び、安心して悪行に励んだ。ところが死後、生前の行いの悪さから魂は天国へ行けず、かといって地獄にも行けず、仕方なく畑に転がっていた「カブ」に憑依。今も安住の地を求めて、さまよっておるんじゃよ。
ハロウィーンは、アイルランドや英国北部に住んでいた古代ケルト人の宗教行事のひとつじゃ。彼らの暦では、10月31日は大晦日。家族の元へ戻ってくる死者の魂(悪霊)から身を隠すため、同じように悪霊に扮したことがハロウィーンの仮装の始まりじゃ。つまり、悪霊ジャックを遠ざけるために、ジャック・オ・ランタンを飾るんじゃよ! カブがカボチャに変わったのは、米国流じゃがな。
覚えておかんと、イタズラしちゃうぞー!
週刊ジャーニー No.1160(2020年10月22日)掲載
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