Q18どうしてロンドンでは、電線を見かけないの?
Aふむ、よい質問じゃな。ロンドンでは電線を見かけないゆえに、存分に景観を楽しめるが、一体どうやって電気が供給されているのか? 決まっておる、電線は地下に埋まっているんだっちゅーの!
ロンドンに「電灯」が初めて登場したのは、19世紀後半じゃ。それまでの街灯といえば「ガス灯」で、発火や爆発の危険性があるガス管は、地中化が義務付けられておった。電灯が建設されるにあたり、ガス灯会社は「公正な競争条件」を設けるように政府へ直訴。その結果、電線も地下に走らせることが決められたのじゃよ。
地上の見晴らしはよいかもしれんが、おかげで地下は水道管、下水道溝、ガス管、電線、それに地下鉄と過密状態じゃ。道路工事のたびに水道管を傷つけただの、停電になっただの、ちっとも作業が進まなくてイライラするわい!
ちゃーんと理解したか? 覚えておかんと、電気ビリビリの刑じゃぞ!!
週刊ジャーニー No.1142(2020年6月25日)掲載
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