Q12ロンドン塔では、なぜカラスが飼われてるの?
A「カラス~なぜ鳴くの~カラスの勝手でしょ~♪ カァーカァー!」ってなわけで鳴き声がうるさいし、ゴミを荒らすし、真っ黒で不吉なイメージゆえに、日本では「嫌われ者」なカラス。だが、実はロンドン塔ではカラスが大切に飼われておるのじゃ!
それは何ゆえか?発端は1666年のロンドン大火じゃ。焼失したシティ一帯に大量のカラスが集まり、ロンドン塔にも住みついてしまった。国王チャールズ2世は駆除しようとするが、お抱えの天文学者に「カラスがいなくなるとロンドン塔が崩壊し、ロンドン塔を失えば英国が滅びる」と提言されて断念。代わりに、カラスが絶えないように飼うことにしたのじゃよ。
その伝統は現在も続けられ、ロンドン塔では常に6羽+1羽(スペア)のワタリガラスが飼育されておる。基本的には放し飼いなので、飛び立てないように羽の一部を切り落とされておるんじゃよ。
ちゃーんと理解したか? 覚えておかんと、ロンドン塔へ投獄じゃぞ!
週刊ジャーニー No.1136(2020年5月7日)掲載
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