映画『1917』、とんでもない映画だった!★★★★★

■ ゴールデン・グローブ賞で「作品賞」と「監督賞」に輝いた戦争映画「1917」が10日に封切られた。全編ワンカットにこだわった映像は、観ている方にも緊張を強いるとんでもない映画だった。

ストーリーは極めて単純だ。第一次大戦下の西部戦線。明朝、ドイツ軍へ総攻撃を仕掛ける予定の前線の部隊。ところが後方ではそれが敵の罠だと知る。攻撃が始まってしまえば1600人の友軍が消滅する。攻撃中止を伝える手段は人を送るのみ。2人の若者が選ばれる。敵の弾丸をくぐり抜け、伝令を届けようとひたすら前進する2人の姿を追うストーリー。それ自体は極めて単純で平凡ですらある。 この映画の凄さは彼らを追う視点にある。全編が切れ目のないワンカットで進む。まるで自分が3人目の伝令になったかのようだ。出てくる役者たちも全てが失敗の許されない一発勝負を課されており、映画にも関わらず舞台のような緊張感が漂う。やがてその緊張は客席にも伝染し始める。ストーリーがシンプルで会話も少ないが故に、ひたすら目の前の映像にのめり込んでいく。 編集やCGで何でも手軽にできるようになった映画界に反旗を翻すかのような骨太の作品だ。久しぶりに熱い映画人たちの作品を観せてもらった気がする。(て)

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By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)