もはやSFの世界ではない…若い人の血を吸って若返ろう⁉

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■ 「若者は、誰もがポケットに1億円を持っている。成功を収めて年をとった人間は、もしも若さが買えるのであれば1億円だって払うだろう。だから、若いということはポケットに1億円を持っていることと同じ。でも使わないでいると、あっという間になくなってしまうお金だ。だから使いなさい。若いうちにしかできないことは、きっとあるはず。後悔しないようにやってみたいなと思うことに思い切って挑戦してみよう」(島田紳助100の言葉)。
これは2011年に芸能界を引退した元お笑いタレント、島田紳助氏(63)が、著書「100の言葉」の中で語った深イイ話だ。ところが近年、1億円を払わなくても若返りが可能となる研究が進み、マウスを使った実験では、すでに若返りが現実のものとなっているという。一体何が起こっているのか。

長生きしても健康で過ごせる社会の実現を目的に、プロジェクト「プロダクティブ・エイジング」を推進する神戸医療産業都市推進機構。研究の過程で、若返りへの秘策が明らかとなった。
この研究を担ったワシントン大学医学部の今井眞一郎教授によると、血液中の「eNAMPT(イー・ナム・ピー・ティー)」という酵素が鍵だという。この酵素はマウスでもヒトでも加齢とともに減少していってしまう。それを遺伝的な操作によって、あるいは外から加えてやることによって、老化を防ぐような作用が非常に顕著な形で出るという。さらに、マウスでは若返るだけでなく寿命が伸びることも分かった。
実験方法としてはまず、若いマウスの血液からこの「eNAMPT」酵素を取り出し、年老いたマウスに注入する。すると酵素を注入されていない他のマウスの毛が抜け出し、動きが緩慢になった時でも、酵素入りマウスは毛は多くて艶もあり、また動きも活発だった。さらに酵素を注入したマウスは、体の活動が1年くらい若いレベルに保たれるとされる。
「なんだ1年程度か」と、がっかりするのは早い。これを人間に置き換えると、70~80歳の人が30~40歳くらいの活動レベルを保つのと同じなのだ。
さて、マウスの実験を経ての肝心のヒトへの応用だが、10年とか20年先といった近未来の話ではなく、わずか数年先の話というから驚きだ。つまり抗老化の科学からすると、もはや若返りはサイエンス・フィクション(SF)ではなく、いつヒトに応用するかと言う秒読み段階に入っているのだという。
世界中が若くて活発な老人(?)で溢れ返る時代が、もうすぐ来るのかもしれない。それっていいことだけなのだろうか。これからじっくり考えてみたい。

「若い血液」で若返った?血液中の酵素がカギか

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)