英空軍発足100年!欧州の空で戦った日本人パイロットがいた!!

■ 今年、英空軍(RAF)は誕生から100年を迎えた。第1次世界大戦末期、英国の陸軍と海軍の各航空隊が分離・融合する形で発足したもので、世界初の空軍であった。設立100年を記念してロンドン郊外、ヘンドンにあるRAF博物館も一年がかりで大規模な改装が行われた。

11月22日の朝、新しくなったRAF博物館を撮影するため、同地に向かおうとしていた私に本紙編集者の一人から「100年前の英空軍に日本人の戦闘機乗りが在籍していたらしい」という驚きのメールが届いた。一本の記事が添付されていた。それは共同通信ロンドン支局長、島崎淳氏が書かれたものだった。
英空軍戦闘機乗りだったという人物の名はハリー・フサオ・オハラ(Harry Fusao O'hara)氏という。二十歳の頃、早稲田大学を中退。当時英国領だったインドに渡りジャーナリストを志して働く中、第1次世界大戦が勃発。英軍インド人部隊やグルカ兵部隊に入隊した後、渡英して英陸軍ミドルセックス連隊に入隊したという。
フランスの西部戦線に派遣され、英兵と共に塹壕戦を戦った。その勇敢さを讃えられ勲章も授与されている。
その後、空軍の前身である陸軍航空隊に志願し、整備士を経て戦闘機乗りとなりヨーロッパの空で戦った。塹壕戦とその後の空戦で全身に受けた傷は70ヵ所という。 戦後、英国人の女性と結婚し子宝にも恵まれ、わずかな恩給の他、日本語教師などをして生計を立てていた。しかし平和な時は長く続かず、第2次世界大戦が勃発。オハラ氏も敵性外国人となり苦難の日々を過ごしたという。1951年、ロンドンのハムステッドで死去。享年59。
島崎氏はオランダのロッテルダム近郊に存命というオハラ氏の娘を尋ね、生前のオハラ氏のことを詳しく取材をされている。本文末に島崎氏が書かれた「100年前の英空軍に日本人パイロット」へ飛べるリンクをページ下部に添付したのでお読みいただけたらと思う。
RAF博物館、第1次世界大戦前後の複葉機群が並ぶ展示館H2に大戦を戦ったヒーローパイロットたちの肖像写真が掲げられている。その中に精悍な顔立ちをしたオハラ氏の写真も飾られている。100年前に単身英国に渡り、英陸軍に入隊して塹壕戦を戦い、その後は複葉機を駆ってヨーロッパの空で戦ったという唯一無二の日本人。第2次世界大戦時は残念ながら敵国同士となった日本と英国だが、それを超越しヒーローの一人として扱われているオハラ氏。しばしオハラ氏の写真の前に佇み、彼の歩んだ稀有な人生に思いを馳せた。
RAF英空軍博物館は入場無料(駐車場は有料)。100機を超える世界の名機が所狭しと展示されていて見る者を圧倒する。クリスマスや元日を除いてほぼ毎日開いている。今年の改装でカフェだけではなく、レストランの食事もずいぶん向上した。年末年始、時間があったらぜひ、足を運んでみて欲しい。また、本紙編集部が撮影したRAF博物館の様子を4分ほどにまとめたショートムービー「英空軍のサムライ 欧州の空を舞った若き日本人パイロット」もよろしかったらご覧ください。(手島)

◆島崎淳氏の記事をお読みになられたい方はこちら

◆ジャーニー編集部が制作した動画「英空軍のサムライ 欧州の空を舞った若き日本人パイロット」もぜひご覧ください。

100年前の英空軍に日本人パイロット

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)

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