英国に関する特集記事 『サバイバー/Survivor』

2017年8月3日 No.995

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次世代への大いなる遺産 リスティッド・ビルディングの使命

次世代への大いなる遺産

リスティッド・ビルディングの使命

リスティッド・ビルディングとは、「歴史や建築の観点から後世に残すべきものを守る義務と責任が、我々にはある」という国民の共通意識のもとに作られた制度だ。
政府主導の法律が原点とはいえ、国民の理解が得られなければ今日まで守り続けられることもなかったはず。
日本に比べていろいろと緩いように思われる英国だが、同制度については強い意気込みが感じられる。
リスティッド・ビルディングについて知ることで、英国文化の真髄を垣間みることができるかもしれない。

289-305 Regent Street W1、3 Cavendish Place W1、313-319 Regent Street W1と3つの住所を持つ建築物。グレードⅡ。メインの写真は、2011年に建て替え工事中の同建物を西側から撮影したもの。外壁を保持しつつ、内側を建て替える作業が進められているのがよくわかる。下の写真は、東側(リージェント・ストリート側)からのもの。左側が工事中、右側が現在のもの。外壁は漂白されたようだが、造りはそのまま。工費は余計にかかるだろうが、街並みを保つためには必要な『経費』と考えていいだろう。

●サバイバー●取材・執筆/名越 美千代・本誌編集部

失って初めて分かる大切なもの

英国で、後世に残す価値や意義のある建造物を指定、保護するリスティッド・ビルディング(Listed Building、以下LB)の概念が生まれたのは、第二次世界大戦がきっかけだ。自国の歴史に誇りを持つ英国らしく、先史時代の歴史的遺跡を指定して保護する法律は1882年から存在したのだが、戦後になり、この考えはさらに発展。英国の歴史、風景の一部であるカントリーハウスや産業遺産である工場跡などにも幅広い視点から価値を見出して、保護すべきものとして指定する動きが生まれた。
英国では、1940年から41年にかけて、ロンドンをはじめ多数の都市がドイツ軍による激しい空襲を受けた。焼け落ち、破壊された区域を見て、人々は、 ストーンヘンジや城などの遺跡のほかにも、後世に伝承すべき大切なものがあると思い知ったはずだ。
都市や街を修復して産業を再編成するためには、まず包括的な計画が必要とされた。そこで作られた法律が『Town and Country Planning Act 1944』と『同1947』だった。これは、地方自治体がまず都市計画を作り、土地や建物の所有者はそれを遵守して、改築や修復、取り壊しなど手を加える際には地方自治体に計画を申請して、許可を取るように義務付けるもの。現在もこの考え方を基盤とした法律が引き継がれている。
空襲で損傷を受けた歴史的建造物については、どれを残して、どれを取り壊し、どのような優先順位で修復していくかということを考えていく必要に迫られ、政府は保護・保存すべき建築物救済リストも作り始めた。このリストが、のちのLBの前身となり、保護を指定するにあたってのグレード評価やそのために必要な条件もこの頃から導入されるようになった。振り返ってみれば、戦争で失ったものも大きかったが、得たものも大きかったといえるのかもしれない。

資金難との果てしなき戦い

東ロンドンのホワイトチャペルそばで、
外壁だけがスックと建っているのを目撃。
街並みの保全はラクじゃない!
歴史的名所や自然景勝地の保護を目的とした活動団体としては、ナショナル・トラスト(National Trust)が有名だ。こちらは、1895年に個人の有志らが設立したチャリティ団体であり、英国人の愛国心を上手にくすぐる戦略で多くの寄付を得て、大成功を収めている。設立にあたって、『ピーター・ラビット』シリーズで名高い、絵本作家、ビアトリクス・ポターが深くかかわったことも、人々の関心を集めるのに役立ったという点では大きかった。
一方、 政府主導で同様の活動を行う場合、予算の多くは限りある国庫予算から捻出しなければならない。つまり、使われるのは納税者のお金ということになる。
当然ながら、国にとっては過去の資産を守ることよりも、福祉や教育といった現状の問題に取り組むことが優先であるだろう。大邸宅をひとつ管理するにしても、膨大な維持費が必要だ。当時の政府では、国庫への負担(納税者からの反発)を不安視するあまり、国の管理は古い記念碑くらいに限って、歴史的遺物や文化財の保護・保存はナショナル・トラストに任せたほうがよいとする見解でまとまっていたという。
しかしながら、政府内にも気骨ある人々がいたと見える。政府は試行錯誤しながらも、保護・保存が必要とされる歴史的スポットの登録数を地道に増やしていく。1970年にはイングランドだけで300ヵ所を数え、その地を訪れる人の数も増えていった。ここから、ナショナル・トラストのように、入場料や年間会員費、併設したミュージアムやショップからの収入などで運用資金を調達できる仕組みが整えられていくことになる。
とはいえ、戦後の混乱の中から始まった保護・保存の動きのスピードは、このあたりまでは比較的ゆっくりとしたものだった。そこへ、保護・保存の活動をもっと積極的に進める必要を政府に思い知らせる事件が起こる。

「後悔、先に立たず」の教訓

それは1980年8月末のできごとだった。バンクホリデー明けの火曜日に保護指定を受けるはずだった建物が、その直前の連休中にすっかり、取り壊されてしまったのだ。
この建物は西ロンドンにあったファイアストーン・タイヤの元工場。タイヤ工場自体は前年に閉鎖され、開発業者が買い取っていたのだが、建物が1920~30年代にアールデコの旗手として知られた建築デザイン会社によるものだったために、保存を求める声が上がっていた。
しかし、保護・保存指定を受けてしまうとおいそれとは再開発ができなくなることを恐れた開発業者が、LB指定直前にあわてて元工場へブルドーザーを送り込むという暴挙に出たことで、全ては手遅れとなった。
LB指定を承認するはずだった 当時の環境大臣は、これを知って怒り心頭だったに違いない。すぐに、1970年代にリスト化されていたイングランドの保護・保存登録対象建築物を見直すように要請。また、保護・保存指定を迅速に進めるため、専門家の育成にも力を入れた。こうして、より強固に、そしてより現実的に機能する、LBの地盤作りが改めて開始された。
1983年、サッチャー政権のもと、国家遺産を守るための法律、『1983 National Heritage Act 』に基づき、『the Historic Buildings and Monuments Commission』という団体が作られ、LBとして登録された歴史的資産はすべて、ここへ管理が任されることになった。この団体は後日、『イングリッシュ・ヘリテージ(English Heritage)』に改称される。
LB指定とするかどうかの判断を専門家が効率よく行えるようにするため、対象物のタイプ、建てられた年代、携わった建築家、歴史、内装、外装、その他の情報などをこと細かく記録していくためのマニュアルも作成された。
小さな標識や墓石も条件にさえあえば、登録できるようになり、また、映画館や空港など比較的近年のものでも、築30年以上であれば対象とされるようにもなった。こうして対象物となる範囲も広げられていき、LB指定数も見る見るうちに増えていった(2016年時点で37万6470件。イングリッシュ・ヘリテージ調べ)。

英国人の誇りの表れ

2015年に『イングリッシュ・ヘリテージ』は、政府からの援助は継続されるものの慈善団体として独立することとなり、ここからさらに担当別に2つの団体に分かれた。
特殊な歴史的遺物の管理は『イングリッシュ・ヘリテージ』という名前を引き継いだ団体へ。そして、幅広い分野から後世に残すべき国内の資産を選んでLBとして登録し、管理を担うのは、新たに設立された団体『ヒストリック・イングランド(Historic England)』へと、それぞれの受け持ちが明確に決められ、今に至っている。
過去の資産を後世に残す作業は、平和で、気持ちに余裕のある豊かな社会でなければできないことで、実利主義で目先の利益にとらわれていても不可能だ。豊かになったはずの現代でも、根底の問題は変わらない。
ここ数年の間に政府は、社会保障や社会整備に予算を回すために、LB関連の予算を削る傾向にあり、それがLBを審査する専門家の数にも影響を及ぼしている。LB指定によって、歴史的資産の管理や修復の費用を所有者に任せることができるのがこのシステムの利点だが、LB所有を推奨するために政府が認めていたLB修復にかかるVAT(付加価値税)の免除制度も、2012年に廃止されてしまい、LBに登録された不動産物件の購入を考える人々の判断に影響を与えている。
社会状況によって、文化的活動が消極的にならざるを得ないこともある。 しかし、自分が暮らし働く、この国の建物や街並みに誇りを持って大切にしていこうという、英国人の気概の表れとも思えるLB制度は、これからも大切に受け継がれていって欲しいと強く願わずにはいられない。

「オープンハウス・ロンドン」で、
非公開のリスティッド・ビルディング に出かけよう!

グレードⅠに指定されている、
首相官邸(ダウニング街10番地)。
© Sergeant Tom Robinson RLC/MOD

「オープンハウス・ロンドン(Open House London)」は、普段なら関係者にしか立ち入りが許されない建物に入ることができる、年に1度の機会だ。対象とされる750軒余りの建物すべてがリスティッド・ビルディングとは限らないものの、ロンドン市内の歴史的建築物のほか、個人宅、政府や教育機関の建物など、興味深い場所が揃う。ガイドツアー利用で建物の魅力をより深く味わうことも可能だ。
入場は無料だが、建築物によっては事前予約が必要(首相官邸など、人気の高い場所については抽選制)。効率良く回るためには、8月中旬に発行されるガイドブック『オープンハウス・ロンドン・ガイド(7ポンド)』の購入がお勧め。なお、抽選に関する詳細はまもなく発表される予定だが、締め切りまでの期間が短いので、ウェブサイトで頻繁にご確認を。

期間:9月16&17日
※ガイドブックの申し込みは「オープンハウス・ロンドン」のウェブサイト(www.openhouselondon.org.uk)から「Get the guide」をクリック。事前予約の詳細もガイドブックに記載されている。

リスティッド・ビルディング なんでもQ&A

リスティッド・ビルディング なんでもQ&A

北部イングランド、カンブリアにある「Long Meg Stone Circle」。ストーンヘンジなどとは違い、誰がいつ傷つけたり盗んだりしてもおかしくない環境にあり、「Heritage at Risk」(危険にさらされている歴史的建造物)の指定を受けている。

Q1

LB、勝手に手を加えるのは犯罪?

所有者であっても、LBに 許可なく手を加えることは法的に許されない。所有者には、変更計画を事前に申請する義務があり、承認を得ずに取り壊しや改装などを行ったことが発覚すれば、罰金を科されるか、または、刑罰処分を受けることもあり得るという。ただ、LB所有者の多くはこの制度の意義をよく理解しており、LBの保護・保存へ貢献することに喜びも感じている。政府からLB維持のための補助金が出ることもあるので、LB関連の規制が無視されることはめったにないとされている。
しかしながら、それでも、法の目をごまかそうとする輩も存在している。例えば、19世紀前半に賛美歌の作詞作曲で知られた女流作曲家が住んでいた由緒正しいマナーハウスを、開発業者が無許可のまま、モダンに改装してしまった悪質な例も報道されている。ジョージアン様式の邸宅は、寄木細工の床や窓の木枠が取り外され、ジャクジー風呂まで設置されてしまっていた。このあきれた開発業者に対して裁判所は、罰金と法定費用の一部を合わせた30万ポンドを支払うよう、また、これが払えない場合は20ヵ月の懲役を言い渡したことが報じられた。
Q2

持ち主でなくても申請できる?

LB指定への申請は誰でもできる。ただ、 申請申込書では、なぜ、どのような背景からその物件がLBに指定されるべきなのか、理由を明確にしなければならない。ヒストリック・イングランドが根拠を認めれば、そこから文化・メディア・スポーツ省(Department for Digital, Culture, Media & Sports)に推薦され、最終的にはここで判断されてLB指定に至るという流れになっている。
また、ヒストリック・イングランドは、一般からの推薦だけに頼らず、LB候補物件を独自のプログラムでも探す活動を行っている。
Q3

LBリストから外されてしまうケースもある?

北イングランド、ホールトンにある
「Daresbury Hall」。
火災で大きなダメージを受け、
修復が必要となっているLBの例。
© Historic England
もはや、歴史的にも建築的にも特別な意味を有さないと判断されたLBは保護指定から外されることもある。例えば、火事で燃えてしまったり、LBの指定の根拠となっていた事柄が既に意味をなさなくなっていたり――。こうした場合がこれに当てはまるだろう。
ただし、火事になっても燃え方によっては、そこから元どおりに戻すように指示されることもある。元の形に修復することを要求されるので、使う資材にもこだわらなければならない。普通の家の再建よりもはるかに費用がかかることは間違いないだろう。
LBリストから外す場合もやはり、ヒストリック・イングランドへの申請が必要だ。ここでの承認後、文化・メディア・スポーツ省へ回り、大臣によって承認がなされるという、指定承認時の過程と同じ流れとなる。
Q4

LBに指定されると、不動産売買に不利? 有利?

そもそも、LBが多いエリアは概して雰囲気も良く、他の物件も値段が高めになっていることが多い。LB購入自体は前向きなことだと言えるだろう。不動産業者がLB物件を売り出すときの常套句は『character(個性)』であり、独創性を重んじる英国人のハートに響く。LB指定を受けた家に住むことは誇りであり、ロマンなのだ。「少しくらい改築コストがかかっても、後世に価値のある家を残すという大きな役割を果たすこともできる」と、LB物件をあえて購入する人も少なくはないようだ。
ただし、いざという時の改装コストを甘くみてはいけない。使用資材や修復作業のやり方まで細かい指定を受ける可能性がある。レンガひとつとっても、その辺の店で手に入るレンガではなくアンティークのレンガを探すように指示されるかもしれないし、特殊な技術を持つ職人に頼まなければいけなくなるかもしれない。実際に、改修費用がLB購入時に考えていたよりもはるかに高くついたというケースは多いようだ。住宅保険も、エキストラ分を考慮して準備しておかなければ、いざという時に被害額がカバーできないこともあり得る。
そして、落とし穴はもう一つ。 前の住民がうっかり(または故意に)やってしまった無許可の改築が残っていた場合だ。たとえ誰が『やらかした』ものだろうが、LB指定時の状態で保存する義務は、現在の所有者が負う。知らなかったでは済まされないため、無許可の改築跡がみつかると修復を指示されて、思わぬ出費に泣く羽目になることもあるとのこと。
ちょっとしたことにも制約が多く、許可をもらうまでには時間もかかる。ドアをひとつ付けるためだけに3ヵ月以上待つことさえあるとされている。LBの管理は時間とコストがかかるということを十分に理解した上で、購入することが望ましい。
Q5

LBの登録は有料?

LB指定による物件の保護を希望する場合、ヒストリック・イングランドのウェブサイトから個人で申請を行うなら無料。ただし、複雑な申請内容を自分で記入するのが難しいこともあり、その場合は、 ヒストリック・イングランドが提供する有料のヘルプ・サービスを利用することもできる。
また、 早く承認しなければ打ち壊される恐れがあるといった 一刻を争うような理由がない限り、通常は申請から承認を得るまでには数ヵ月かかる。LB指定を急ぐケースのためには、有料の優先申し込みサービスも提供されている。
Q6

こんなものでもLB?

北西イングランド、ランカシャーの
「Carnforth」保全地区内の建造物は
損壊が進んでおり、懸念が寄せられている。
写真は石炭の積出し作業場の建物で
1930年代、イタリア人戦争捕虜が建設に従事。
リスティッド・『ビルディング』というものの、対象物は必ずしも建物である必要はない。 線路やゲート、桟橋、戦場跡、壁、墓石、郵便ポストや電話ボックスなど、建物以外の意外なものも、LBの中に見受けられる。
また、LBは誰もが保護・保存指定に納得するような美しいものばかりでもない。例えば、1995年にグレードⅡ指定を受けたビル『センター・ポイント』。ロンドンのオックスフォード・ストリートの東の端にそびえ立つこの建物は1966年の建設当時から、蜂の巣のような粗野な風貌が大不評だっただけに、LB指定が承認されたニュースも世間では賛否両論で受け入れられた。
Q7

イングランド以外はⅠ、Ⅱとは分類しない?

イングランドにおけるLB は、次の3等級に分けられる。
・グレードⅠ:最高に重要な建造物で、LB全体のわずか2.5パーセント
・グレードⅡ*:注目すべき重要な建造物で、LB全体の5.8パーセント
・グレードⅡ:その他の保護すべき建造物にあたり、LB全体の約92パーセントを占める

一方、イングランド以外の地域ではグレードの表記は異なる。北アイルランドでは、A級、B+級、B級、スコットランドではA級、B級、C級という表示になる。
Q8

城はぜーんぶ、LB?

グレードⅠに指定されたばかりの
「Humber Bridge」(1981年完成)。
グレードⅠの価値があるのかという
疑いの声も聞かれている。
英国のお城や宮殿はそもそも古くて貴重なものなので、LB指定を受けているものがほとんど、しかも多くがグレードⅠだという。
古ければ古いほど、LB指定は承認されやすいようだ。例えば、1700年以前の建築物はすべて、また1700年から1840年までの建築物もほぼ全部が、LB指定を受けている。
一方で、1945年以降の建築物の選定については注意深く行われている模様。ヒストリック・イングランドには、築30年未満の物件は登録対象として考慮しないという『30年ルール』もあるという。
唯一の例外は、ロンドンのシティにある「No.1 Poultry」というビル。1997年に完成したこのビルは、ポストモダニズムの建築家として知られるジェームズ・スターリングが晩年にデザインしたものであり、ロンドンのポストモダニズム建築の傑作として認められていることから、2016年にグレードⅡとして登録された。イングランドで指定を受けたLBとしては最も建築年度が新しいものだという。

リスティッド・ビルディング観察法

リスティッド・ビルディング観察法

マップ検索で拡大していき、ロンドン中心部を見たところ。濃紺の三角形がLBを示すが、その数のあまりの多さに驚いてしまう。ロンドンはまさにLBだらけ!! この図の中で、自分で気になる部分をさらに拡大していくと、それぞれのLBの所在地や登録理由などを確認することができる。政府の担当部署の仕事ぶりに(公務員として、当然とはいえ)思わず感心。英国人の歴史的建造物に対する情熱の深さを感じさせる。
まずは、ヒストリック・イングランドのホームページから「Search」へ進む。
https://historicengland.org.uk/sitesearch
キーワードや、知りたいLBの「リスト・エントリー・ナンバー」がわかっていれば、この「Search」画面から探せる。
自宅や勤務先の周辺、そのほか興味のある通りなどにどんなLBがあるかを知りたい時は、この下の「The List」をクリックすれば、次画面から、ポスト・コードやアドレスを使ってマップ検索ができる。

または、ホームページのトップ右上のMENUから「Listing」→「Search the List」に進むと、すぐにマップ検索ができる。
https://historicengland.org.uk/listing/the-list
「Search using a Map」の「Explore」ボタンをクリックすると、英国の地図が現れる。どんどん拡大して、自分が探したいエリアを絞り込んでいくと…
マップ上に点在する濃紺の三角印がLBを示す。気になる三角印をクリックすると、まずは名前やグレードなどが表示される窓が開く。さらに「View List Entry」をクリックすれば、所在地や登録年度、そのLBの歴史や保護指定に至った理由など、詳しい情報がわかるようになっている。

上の画像は、「センター・ポイント」に
関する詳細を記したページのトップ。
1995年11月24日にLBにグレードⅡとして
登録されたことから始まり、
外観、内装などことこまかに記されている。
一般的にいって、広く知られたLBほど、
この情報が多い。
例えば、オックスフォード・ストリートの東端にそびえたつ、「センター・ポイントCentre Point」=写真下=を探してみると、結果はこの通り。

パブ・チャンピオン
The Champion Public House

12-13 Wells Street, Fitzrovia, London W1T 3PA
リスト・エントリー・ナンバー:1267696

ヒストリック・イングランドのウェブ・サーチで、なんとジャーニー編集部隣のパブ『チャンピオン』=写真=も1970年にLBのグレードⅡの指定を受けていたことが判明した!
ウェブ検索できた詳細によると、この建物は1860年から1870年にかけて建てられたもの。 外壁に使われている黄色味がかったゴールト(Gault)レンガ(当時の建物によく使われていたらしい)、漆喰、クラシックな装飾、バー部分の張り出し、内部の壁柱や、大きな鉄製の飾りランプなどが、LB指定のポイントとして細かく挙げられている。今度飲みにいくときは、細部までもっと気をつけて見てみないと!(さっそく飲みにいかねば!?)

デンマーク・ストリート6番地
No 6 Denmark Street

Denmark Street, London WC2H 8LX
リスト・エントリー・ナンバー:1271976

ロンドン中心部でいうと、バッキンガム宮殿やタワー・ブリッジ、国会議事堂など、グレードⅠに指定されている国宝級の建造物が目白押し。また、グレードⅡの指定を受けている建造物も数多くあることがよく分かったが、果たして「グレードⅡ*」というのはどういった建造物なのか。探してみると、ソーホーにあるデンマーク・ストリート6番地がそれであることを発見。17世紀に建てられた個人向けテラストハウスで、今も残っている希少な例だという。

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