■金曜日の夜、仕事を終えた若い女性が一人暮らしの部屋に帰り、冷凍ピザを焼く。サラダを用意し、キャンドルを灯して窓の外の景色を眺め、ソファでテレビを見ながら食事をする――。そんな何気ない夜を映した動画が、「TikTok」で700万回以上再生された。「おひとり様」を肯定する動きが広がっている。各メディアが報じた。

冒頭にある動画を投稿したのは、カナダ・トロント在住の20代、ソフトウエア販売マネジャーのラナ・イサさん。イサさんは「友達がいない」ことも含め、一人で暮らす日常を発信。フォロワーはTikTokとインスタグラムで約40万人に増えた。動画では、一人でのドライブや読書、旅行なども紹介している。こうした「ひとり時間」を楽しむ女性クリエーターが、ネット上で増えている。批判的な人からは「孤独インフルエンサー」と呼ばれ、孤立を美化しているとの声もある。しかし、本人たちは「一人でいることと孤独は同じではない」と訴える。
米アリゾナ州のデボン・ノーリングさんも、その一人。犬と過ごし、料理をしながら家で静かに週末を楽しむ姿を発信している。「自立して一人で行動できることは、誇るべきことだ」と話す。シドニー大学のメロディ・ディン教授は、孤独を必要以上に否定的に捉えないことが重要だと指摘する。本人が望んで一人で過ごす場合と、望まない孤立に陥っている場合は、区別すべきだという。ただし、人間は社会的な生き物であり、長期的な強い孤立は心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があると警告する。
米コネティカット大学のアン・オルドルフ=ハーシュ氏は、完璧な生活ばかりを見せるSNSへの反動として、こうした投稿が支持されていると分析。ありのままの日常に共感できる点が魅力だとされている。発信者たちも、永遠に友達がいない生活を望んでいるわけではない。むしろSNSで同じ境遇の人とつながったことで、新しい友人関係を築くきっかけを得ている。「人生は一つの型にはめる必要はない。自分自身の道を見つければいい」。そんなメッセージが、ひとり時間を大切にする人々の共感を集めている。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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