移民ビザ問題の弊害…中華街のレストラン存続の危機!?

ロンドン・ソーホーのチャイナタウンでは、英政府による移民政策の厳格化でビザが取得できず、本場の料理を振舞える中国出身のシェフが激減。一部のレストランはすでに閉店を余儀なくされており、チャイナタウンは存続の危機に直面している。「イブニング・スタンダード」紙(電子版)が伝えた。

中華料理には、様々な香辛料を使ったものや北京ダックといった特徴的な料理があるほか、中国各地方によって料理が異なるため、訓練を積み、各地のアイディンティティを持つ専門のシェフが必要。しかし「Tier2」ビザ(旧労働許可証)の厳格化で、中国から腕のあるシェフを雇い入れることが難しくなり、専門の技術や長年にわたる中華料理の調理経験を必要としない、シュウマイや飲茶を主流にしたり、ビュッフェ形式にしたりするなど、本格的な中華レストランが消えつつあるという。
ロンドン・チャイナタウン・チャイニーズ・アソシエーションの広報担当であるローレンス・リー氏は、「中華レストランは中国人労働者に頼らないと経営できない点を、英政府は理解していない」と批判。「中華レストランは他のビジネスとは異なります。シェフは料理に関して一定の知識を持っていなければなりません。お客様に最高の品質を提供したいのです」と話し、「英語があまり得意ではないシェフも多く、コミュニケーションをとるために中国人のウェイターも必要です。こうした高度に熟練したシェフがいなければ、多くの中華レストランが閉店したり、食事を変えたりしなければならなくなります」と危機感を募らせる。
現在、シェフの人材欠如に直面しているのは、ジェラード・ストリートの「Little Four Seasons」と、チェーン展開している「Royal China」。「Little Four Seasons」の経営者、ピーター・ラム氏は「中国人スタッフを採用できなければ、必要とされるスキルがはるかに低いビュッフェ形式の料理が増えて、ますます西洋化してしまう」と頭を悩ませている。

By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)