■「シザーハンズ」「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」「チャーリーとチョコレート工場」…。ちょっと不気味でウィットに飛んだ作品で『鬼才』と呼ばれる唯一無二の映画監督、ティム・バートンのデザイン性と軌跡を紹介するエキシビションが話題を呼んでいる。
2014年から世界11ヵ国を巡回したエキシビションの終着点として監督が選んだのは、ロンドンのデザイン・ミュージアム。同ミュージアムのキュレーションについて、監督は「これまでロンドンで展覧会を開くことに抵抗を感じていましたが、デザイン・ミュージアムとコラボレーションしたのは正しい選択でした。彼らは芸術を理解していますし、その展示方法はデザインが作品とどのように関わっているかが強調されていて、刺激的な新しいレンズを通してすべてを見ることができました」と語り、大満足の様子。
彼の50年に渡る創作活動の中から集められた600を越える作品群は、旅先のレストランのナプキンに描いた走り書きのようなイラストから、映画の絵コンテ、キャンバスにサイン入りで描かれた油絵、映画に使用されたフィギュアや衣装まであり、その数と内容は圧巻。まさに『ティム・バートンの世界』に引き込まれるエキシビションをお見逃しなく。(文/ネイサン弘子)
The World of Tim Burton
2025年4月21日(月) まで
The Design Museum
224–238 Kensington High Street, W8 6AG
月~木 :午前10時~午後5時
金~日 :午前10時~午後6分
チケット :大人 £19.69~、6~15歳 £9.85~
https://designmuseum.org
週刊ジャーニー No.1367(2024年11月7日)掲載